21日のプレミアリーグで、首位を走るマンチェスター・ユナイテッドはミドルスブラと対戦。開始3分にMFキーラン・リチャードソンが先制点を奪う理想的な展開でスタートした一戦だったが、前半終了直前にFWマーク・ヴィドゥカの同点ゴールを許し、試合はそのまま1−1で終了。この結果、22日の試合でチェルシーが勝利を収めれば、マンUのリードがわずか勝点1に縮まることとなり、試合後のアレックス・ファーガソン監督は厳しい表情を浮かべた。

「今日の結果で、チェルシーに大きなチャンスを与えてしまった。それは間違いない。我々がミスを犯せば、チェルシーが追い上げてくるのは分かっていたことだ。我々はまだ首位に立っているが、これまで以上にハードな戦いが要求されるだろう」

 さらにファーガソンは、前半途中に負傷し、ハーフタイムに交代したDFリオ・ファーディナンドについてもコメント。交代のタイミングが遅れたために、ヴィドゥカの同点ゴールを許したと試合を振り返った。

「ケガのおかげで、前半を1−0で終えることが出来なかった。リオの交代はハーフタイムに考えていたのだが…。失点した時間帯、リオは足を引きずるような状態だった。早めに交代していれば、失点はなかっただろう。ただ、サッカーでは、こういった不運は付き物だ。こればかりはどうすることもできない」

 プレミアのタイトル争いに暗雲が立ち込めたばかりか、守備の大黒柱であるファーディナンドが約2週間の離脱を余儀なくされるマンU。国内リーグ戦に加え、火曜日に第一戦を控えるチャンピオンズ・リーグ準決勝のACミラン戦でもファーディナンドの欠場は確実で、守備陣の不安は否めない。念願の覇権奪取に、「今こそマンチェスター・ユナイテッドの底力を見せるときだ」と語るファーガソンの祈りは、満身創痍の選手たちに届くだろうか。