アメリカで「重いバッグ」を手放した。「あれば便利」は「なくてもOK」と割りきる
天気を気にして荷物がつい多くなってしまう梅雨時期。では、アメリカでは天候に応じてどのように荷物を準備しているのでしょうか? 今回はアメリカ・シアトルに住んで約20年、子育てに奮闘するライターのNorikoさんに、現地での手荷物事情や生活文化をレポートしてもらいました。

アメリカ人たちは傘を持たない?
あまり知られていませんが、梅雨どころか、1年の半分は「雨季」のアメリカ西海岸の街、シアトル。夏以外の空はいつもどんより、雨が降ったり止んだりの日々です。
渡米して間もない頃は、日本に住んでいたときと変わらず、当たり前のように傘を持ち歩いたり、会社に置き傘をしたりしていました。出かける前には天気予報も必ずチェックしていましたが、ある日気づいたのです。
「あれ、もしかして天気予報が全然当たっていない?」
天気予報を信じて傘を用意しても、雨はまったく降らず、余計な荷物が増えただけ。そんな日が多いような…。
こんなこともありました。天気予報には見事に「晴れ」「曇り」「雨」のマークがそろい踏み、しかも降水確率50%。実際の天気がどう転んでも「当たり」なわけで、これでは予報と言えるのかどうか。
天気予報を見て傘を持ち歩くことはしない。そう決めてからは、傘のことを考えないというだけで、なんだかラクちん! そして周りを見渡せば、アメリカ人はそもそも傘を持ち歩いていないのです。
しかも、本降り、土砂降り、「これはさすがに傘が必要だよね?」という雨でも傘を差さない。なぜ? もはや意地!?(笑)
アメリカ人の夫に聞いてみたところ、「傘は普段の雨くらいで差すものではない」という認識のようです。つまり、豪雨とか台風並みの嵐とか、そこまでのレベルを想定しているそう。普段の雨は「邪魔くさい」が勝つのか、どんなにずぶ濡れになってもお構いなしです。
バッグの中から折りたたみ傘がなくなったら…
バッグの中でかさばるものがないと、持ち歩くバッグのサイズもだんだん小さくなっていきました。
そのうち、「もう財布だけあれば、いいか」くらいの感覚になり、財布にチェーンがついただけの、財布そのものが「バッグ」に。そして、財布自体もコンパクトにした結果、現在は、小銭入れも札入れもない「カード入れ」が財布代わりです。
そうすると、バッグを持つ必要性をあまり感じなくなるんですよね。若い頃から少しずつ集めてきた大量のバッグをまず半分に減らして、さらにその半分の量に、とクローゼットの片付けもスムーズに進みます。これまでバッグが占領していたスペースがスッキリ、きれいにあきました!

もらいものが山ほどたまっていたエコバッグも、ついでにごっそり処分。肉や野菜など生鮮食品を入れるエコバッグは雑菌の巣だと聞いて、洗いにくい素材のエコバッグを一掃し、洗濯機で洗えるエコバッグだけを残しました。
もしたりなかったら、お金はかかるけれど、お店でレジ袋や紙バッグをその都度買えばいいし、そのレジ袋や紙バッグはまた、ゴミを入れたり、野菜を入れたりと再利用できて、なにかと便利だったりします。
「あれば便利」は「なくてもOK」と割りきる

ちょっとしたお出かけでも旅行でも、持ち物はこんなときに便利かもとか、もしものときに困るからとか、思いつくだけどんどん増えていってしまいがち。でも、「こんなとき」も「もしものとき」も、現実にはあまりやって来ないものです。
たとえば、生理用品。突然来たらどうしようと思って、バッグのなかのポーチに数セット入れっ放しということはありませんか? 先日のこと、もしもどころか絶対に必要なのに忘れてしまい、出かけ先で気づいてかなり焦りました。
ところがあったんですよ、出かけ先に。たまたま入った飲食店のトイレに無料で用意されていました。アメリカでは、たまにこういうことがあります。日本でも、トイレに自販機が設置されている場所は少なくないですよね。よほどの僻地でもない限り、いざとなったらコンビニ、ドラッグストア、スーパーなどにも寄れるはずです。
正直、日本にいた頃は今のように身軽で出かけようものなら、不安しかありませんでした。なんでもかんでもつめ込んでいたバッグはとても重くて、のちにセラピストに言われるまで肩こりもちだと自覚がなかったほど、私の肩は常にガチガチでした。
アメリカで暮らすうち、重いバッグを手放せた私。以前より歩く距離が自然に増え、フットワークまで軽くなったように思います。最近は、「ここに新しいお店ができてる!」なんて、近所を再発見する街歩きの時間を楽しんでいます。
