大型商業施設や娯楽施設の開業では、当初の期待値と実際の集客状況の間にギャップが生じることが少なくない。巨額の投資を伴うプロジェクトほど、開業後の実績がどのように推移しているのかは気になるところだ。
 
脱・税理士の菅原氏が動画で取り上げているのは、沖縄県北部に開業した大型テーマパーク「ジャングリア」だ。開業から1年が経過し、記者会見などを通じて現状が語られたことを踏まえ、菅原氏は来場者数や収益の実態を検証した。700億円規模ともいわれる資金を投じ、地元企業からの出資も集まる注目の事業だったが、当初掲げられた目標来場者数と実際の実績との間には大きな開きがあるという。さらに周辺の大手テーマパークや水族館の集客規模と比較しても、1日あたりの来場者数は著しく少ない水準にとどまっている。
 
集客のテコ入れ策として、割安な価格で1つのアトラクションのみ体験できる新チケットが導入された背景にも触れ、那覇からのアクセスの悪さや、都内で行われた調査で示された関心の低さなど、立地や観光客心理に起因する構造的な課題を整理する内容だ。加えて、地元を後押しする狙いがあった一方で、肝心の地元住民の関心は必ずしも高くないという食い違いにも触れている。来場者満足度が大きく改善したとされる数字についても、調査の実施主体が途中で変わっている点を挙げ、単純な比較には注意が必要だと指摘した。沖縄という土地にリゾートや非日常のイメージを重ねる観光客にとって、テーマパークという体験がどこまで響くのかという心理面のズレにも言及した。
 
気球を飛ばす演出や恐竜が追いかけてくるとされた仕掛けについても、実際の運用は当初の宣伝とは印象が異なるという見方を示し、開業前から積み上がっていた期待の大きさそのものを菅原氏は振り返る。そのうえで、固定費が重くのしかかるビジネスモデルの構造と、開業前の宣伝と実態との落差が、今の苦境の一因になっていると分析した。今後の経営をどのように立て直していくのか、その行方を占う視点も動画では描かれている一幕だ。
 
新規事業の採算性や、固定費が重くのしかかる事業の実情に関心がある人にとって、期待値の設定がその後の評価にどう影響するのかを考えさせられる内容だ。

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