YouTubeチャンネル「著者が語る」が「【齊藤貢が語る】ホルムズ海峡だけではないイランを激しく攻撃できない様々な理由」を公開した。動画では、元イラン大使で関西学院大学客員教授の齊藤貢氏が、アメリカがイランに対して容易に軍事攻撃に踏み切れない背景にある「非対称戦略」の全貌を解説。圧倒的な軍事力を持つはずのアメリカが、なぜイランの戦術に苦戦を強いられているのか、その核心に迫っている。

齊藤氏はまず、イランが長年準備してきた「非対称戦略」について言及する。イランの安価な弾道ミサイルやドローンに対し、アメリカは一発数十億円もする迎撃ミサイルを使用せざるを得ない状況を指摘。「費用対効果で考えても、これ全然アメリカに有利でない。要するに非対称性なわけです」と述べ、正面衝突を避けつつ相手に多大なコストを強いるイランの戦術を解説した。

さらに、ホルムズ海峡をめぐる攻防にも触れ、イランによる逆封鎖の動きや、それに対するアメリカ海軍の監視活動の限界について言及。広大な海域でドローンやヘリコプターを使って監視を続けるアメリカ軍の負担の大きさを挙げ、「我慢比べになっていて、アメリカ海軍もいつまで続けられるか」と指摘した。

また、迎撃ミサイルが枯渇しつつある現状や、イランの石油輸出拠点の9割を占めるカーグ島への攻撃がもたらすリスクについても詳しく解説。齊藤氏は、イランの体制を「羊の皮を被った狼」と表現し、強硬派と穏健派の複雑な力学が政策決定に与える影響も紐解いた。

動画の最後では、バブ・エル・マンデブ海峡におけるフーシ派の動向など、中東全体の地政学的なリスクにも言及。アメリカの圧倒的な軍事力をもってしても、一筋縄ではいかないイランの巧妙な戦略と中東情勢の複雑さが浮き彫りになる、知的好奇心を大いに刺激する内容となっている。

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