PHEVは直列4気筒1.6リッターターボ(150ps)+92kW(125ps)モーターの組み合わせで、システム最大出力は143kW(195ps)となる。PHEVのモーターは21kWhのバッテリーで駆動され、新開発のeDCS、つまり7速ダブルクラッチ式のトランスミッションに内蔵されている。シトロエンは市街地で約86?、回生の仕方によっては100?以上走行が可能で、シトロエンは650?の最大航続距離が可能という。

しかし注目は、単にエントリーモデルとは割り切りにくい、3気筒1.2リッターターボのMHEVだ。136psのエンジン出力に対し、通常で12ps (9kW)、ピーク時には 21kW(28ps)にまで出力を高める永久磁石同期モーターを0.9kWhという、これまたコンパクトなバッテリーでアシスト駆動する。組み合わされるトランスミッションは、新開発の6速eDCSで、ハイブリッドとして最適化されていることは間違いない。できるだけシンプルなメカニズムで効率と快適性を高めるシトロエン的アプローチが濃厚な仕様として、日本市場にももっとも導入が待たれる仕様といえる。

とはいえ、新しいC5エアクロスの外寸は小さくはない。欧州の認証値で全長4652×全幅1902×全高1660?というボディ外寸で、やはり目を引くのは全幅1902?だが、全長も初代より2代目の方が150?長い。しかしホイールベースは2784?と+60?ものエクステンドぶりで、広々とした室内空間ならびにC5 X並に快適なレッグスペースをもつリアシートと、シトロエンは強調する。そう、じつは新しいC5エアクロスは、シトロエンの新しいフラッグシップモデルと位置づけられているのだ。

だからこそ快適性にはあらゆる注意が払われている。「SUVラウンジ」を名のり、ソファのようなデザインの「アドバンスト・コンフォート」シートはさらなる進化を遂げ、シートファブリックはもちろん、水平基調のダッシュボードからシンプルな線で統一された室内は、モダンなサロンのようだ。

全体として非常にクリーンな線でまとめられたC5エアクロスのデザインを、デザイン部門ディレクターのピエール・ルクレルクはこう繙いてみせた。

「C3、C3エアクロス、そしてC5エアクロスの新しい世代のデザインでやろうとしたことは、顧客の期待に応じること。あらゆる調査が示した結論で、今日では多くの人々が安心できることを求めているのです。これはSUVに移行する人々が増えたことと関係しています。守られ、安心できることが必要だからです。ですから外観はシトロエンの強いアイデンティティを備えつつもかなり頑強なものにしました。内装は逆に、とにかくシトロエンらしい快適性、ファブリックやソフトな素材で丁寧に覆っています。前の世代のシトロエンのエクステリアはとても丸かったですが、私は就任した頃からそれを進化させることを求められていました」