CBS MarketWatchによると、鉄鋼世界最大手の欧アルセロール・ミタルは20日、グルポ・ビジャセロからメキシコの同業Sicartsaを14億4000万ドル(約1702億円)で買収する方針を明らかにした。また、ビジャセロと折半出資して合弁会社を設立し、メキシコおよび米国南西部における長尺製品の供給・取引を行なうという。

  Sicartsaは、アルセロール・ミタルが1991年に完全子会社化したミタル・スチール・ラザロ・カルデナスとすでに生産拠点を共有。両社を統合することで、年間1億3000万ドルのシナジー効果が生まれるという。

  Sicartsaは年間270万メートルトン(1メートルトンは1000キログラム)の長尺製品を生産。また、1億6000万メートルトンの鉄鉱石の在庫を確保しており、現在の生産レベルで換算すると向こう30年間の業務継続が可能。2004年の営業利益は2億4800万ドル、売上高は9億5600万ドル。しかし、ストライキの影響で2005年と2006年1−4月の業績は低迷している。【了】