米大統領選、トランプ氏が返り咲きに前進 南部激戦州2州で勝利

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[アトランタ(米ジョージア州) 5日 ロイター] - 5日に投票が行われた米大統領選、共和党のドナルド・トランプ氏が優勢となっている。エジソン・リサーチによると、南部の激戦州ノースカロライナとジョージアで民主党のカマラ・ハリス氏を破り、返り咲きに一歩近づいた。

トランプ氏は全米の広い範囲で強さを見せている。東部時間午後11時半(日本時間6日午後1時半)時点で、トランプ氏が獲得した選挙人票は227人、ハリス氏は165人となっている。全米538人の選挙人のうち270人を獲得した候補が当選する。

トランプ氏は中西部の「ラストベルト(さび付いた工業地帯)」に位置する東部ペンシルベニア、中西部ミシガン、ウィスコンシンの3州でもハリス氏をリードしている。

エジソン・リサーチの出口調査によると、物価上昇の打撃を受けてきた低所得者層や、伝統的に民主党の支持基盤であるヒスパニック系のトランプ氏に対する支持が高まった。

ヒスパニック系有権者のトランプ氏に対する支持率は45%と、ハリス氏の53%を下回っているものの、20年の大統領選から13ポイント上昇した。

また経済を最大の争点としていた有権者、特に4年前よりも家計が悪化したと感じている有権者の多くがトランプ氏を支持した。

出口調査によると、有権者の約31%が経済が最重要課題だと答え、このうち79%がトランプ氏に投票した。また約45%が家計の状況が4年前よりも悪化していると答え、このうち80%がトランプ氏を支持した。

米株式先物、ドル、米国債利回りが上昇し、ビットコインも値上がりした。トランプ氏が優勢との見方を反映している。ただ投資家はまだ判断は時期尚早で、取引には確信が持てないと述べている。

<トランプ氏支持、2020年の選挙上回る>

トランプ氏は国内のほぼ全ての地域で4年前よりも多くの票を獲得している。

東部時間午後11時までに全体の約3分の1に当たる1200以上の郡で開票作業がほぼ終了し、トランプ氏の得票率は20年と比べて約2%ポイント上昇した。郊外や地方、さらに歴史的に民主党の支持基盤となっている一部の大都市でも支持率を伸ばした。

トランプ氏は投票締め切りの数時間前に自身のプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、激戦州ペンシルベニアのフィラデルフィアで「大規模な不正があったと多く語られている」と主張。その後、ミシガン州デトロイトでも不正があったと投稿した。

地元当局は偽情報だとしている。

この日、フロリダ州の邸宅近くで投票したトランプ氏は記者団に対し「もし私が負け、選挙が公正であれば、私は真っ先にそれを認めるつもりだ」と語った。[nL6N3MC0M1]

関係筋によると、トランプ氏は邸宅兼高級リゾート「マールアラーゴ」で選挙結果を見守り、その後に近くの集会所で支持者に演説する予定だという。実業家イーロン・マスク氏もトランプ氏と一緒に開票結果を見ると述べた。

ハリス氏はこの日、ラジオのインタビューで有権者に投票を呼びかけた。同日中に首都ワシントンにある母校のハワード大学で学生向けに演説する予定。