<個性の範囲?>娘が人気者?気づかなかった一面に…ハッ!「レッテル貼ったのは私だ」【後編まんが】

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私はケイコ。一人娘のシズカの発達に、問題があるのではと思い悩んでいます。想像していた女の子の育児とは異なり、シズカは活発を通り越して、落ち着きがなさすぎるように感じるのです。幼稚園の保育参観では、同級生の子どもたちが静かに作業しているなか、シズカには補助の先生が常に隣にいて、作業を促してもらっている姿が気になりました。思い切って幼稚園の担任の先生に相談してみましたが「元気なだけでその年齢の子たちには、よく見られること」と言われます。しかし、私はシズカの落ち着きのなさに対する不安がどんどん募っていったのです。



「シズカちゃんのママ! こちらこそチヒロがシズカちゃんにお世話になっています。シズカちゃん、チヒロといつも仲良くしてくれてありがとう! もしよかったら、少し遊ばせませんか?」

私はママ友にはじめて誘われたことがうれしく、一緒にカフェに行くことにしました。幼稚園のお友達と一緒に外で遊ぶこともはじめてで、少し緊張します。

そしてそれ以上に、ゆっくりとお茶を飲む時間が取れるのか、ずっとシズカについていないと……といった状況になるのではないかと、大きな不安を感じていました。



「うちの子はね、本当にシズカちゃんに助けられていて……」チヒロちゃんママの話では、チヒロちゃんが楽しく幼稚園に通えているのは、シズカのおかげだというのです。

「シズカちゃんと仲良くなって、毎日一緒に遊んでいるみたいで。幼稚園のこと、シズカちゃんのことを、チヒロはとても話してくれるんです。チヒロがすごく成長できたのは、本当にシズカちゃんのおかげなんです。ありがとうございます。それにシズカちゃん、クラスで人気者ですよ」

うれしい……私はシズカにそんな一面があったことを知りませんでした。

ふとプレイパークのほうを見ると、2歳くらいの男の子が転んで泣いていました。すると、その子のママより先にシズカが駆け寄り、「大丈夫?」と声をかけていたのです。

その後、チヒロちゃんのママとお茶を飲みながらたわいもない話をしました。チヒロちゃんのママから聞くシズカの話は新鮮で、シズカの幼稚園での姿を知ることができました。むしろ私は、シズカは落ち着きがないということだけを気にして、シズカ自身をちゃんと見られていなかったのではないか。そんな気がしてきたのです。



その後、また遊ぶ約束をして、チヒロちゃんとチヒロちゃんのママとは別れました。

私が知らなかったシズカの一面を知ることができ、今日は一緒に遊べて本当によかったと思いました。

もしかしたら、母親である私自身がシズカに「落ち着きのない子」というレッテルを貼ってしまった部分があったのかもしれません。

これからはもっと、シズカ自身をみていこうと思いながら帰っていると、ふと、あることに気がつきました。

さっきのチヒロちゃんママとの時間は、私が思い描いていた育児のワンシーンのひとつだったのです。

これからは目の前にいるシズカとの時間を楽しみながら、自分なりに育児に向き合っていきたいと思います。

原案・ママスタコミュニティ 脚本・今淵凛  編集・石井弥沙