17日午前の債券市場で、先物中心限月12月限は小反落した。前日の米国債券市場で長期債価格は上昇(金利は低下)した。一方、外国為替市場でドル円相場は1ドル=149円台と円安基調を維持しており、日銀が追加利上げに踏み切る可能性が意識され、円債相場の重荷となった。

 英9月の消費者物価指数(CPI)の伸び率が市場予想を下回り、欧州でのインフレ鈍化懸念が広がるなか、英国債や欧州主要国の債券価格が上昇(金利は低下)し、米国債相場を支援した。一方、主要通貨に対してドルは上昇し、ドル円相場は1ドル=149円台後半まで上昇する場面があった。日本国内では財務省が17日午前、流動性供給入札(残存期間15.5年超39年未満)を通告した。発行予定額は4000億円程度。市場では無難な結果になるとの見方が優勢となっている。

 先物12月限は前営業日比5銭安の143円96銭で午前の取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は横ばいの0.950%で推移している。

出所:MINKABU PRESS