試合前に起きたドタバタ劇の影響を感じさせず、90分をタフに戦い抜いたオーストラリア代表。価値ある1ポイントを手中に収めた。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部)

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 オーストラリア代表にとってはまさに災難だった。

 10月15日、北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第4戦が行なわれ、日本代表は埼玉スタジアムでオーストラリアと対戦した。スコアレスの前半を経て、日本は58分に谷口彰悟のクリアミスでオウンゴールを献上。そこから積極采配で攻勢をさらに強めると、76分には途中交代の中村敬斗が左サイドを突破して相手DFのオウンゴールを誘発し、同点に追いつく。だが以降はオーストラリアの堅守をこじ開けられず、試合は1−1で終了した。
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 日本の最終予選の連勝は3で止まり、通算3勝1分け0敗の勝点10で首位をキープ。第3戦からトニー・ポポヴィッチ新政権が発足したオーストラリアは敵地で貴重な1ポイントを上積みし、勝点を5に伸ばしている。

 そんな日豪決戦だったが、試合前にハプニングが起きていた。オーストラリア代表を乗せたチームバスが激しい事故渋滞に巻き込まれ、選手たちが2時間近くも車内に缶詰め状態となったうえ、スタジアムに到着したのがキックオフの45分前という緊急事態に見舞われたのだ。

 それでも、キックオフ時間に変更はなくゲームは始まった。地元紙『Sydney Morning Herard』紙のビンス・ルガリ記者は怒りを込めて次のように主張する。

「オーストラリア側も日本側もAFC(アジアサッカー連盟)にキックオフ時間を先送りするように頼んだが、彼らはこれを却下した。まったくもってスキャンダラスだ。まともな調整もできないのでは選手たちがマイってしまう。ましてや日本のほうが圧倒する可能性が高いゲームだったのだ。なんと理不尽な決定だろうか!」
 
 同じく豪州メディア『ROAR』のデイビッド・シロフスキー記者も「チームは日本を相手によく1ポイントを獲ってくれた。誇るべきナイスゲームをみせてくれたが、キックオフ時間の変更が受け入れられなかった点は看過できない。彼ら(AFC)は本当に頑固だった」と苦言を呈している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部