巻き返しを誓う横浜Mの上島=F・マリノススポーツパーク

 J1横浜Mは24日、横須賀市のF・マリノススポーツパークで全体練習を行った。公式戦2試合で計13失点とあえぐ中、真価が問われる天皇杯全日本選手権準々決勝・山口戦(25日午後6時半・ニッパツ)に臨む。DF上島拓巳(27)は「リーグ戦は難しい状況になったが、別の大会だしタイトルを取れるチャンスがある。内容と結果を伴った試合にしたい」と闘志を燃やした。

 「調子が良かった中でのこの結果は深刻に受け止めている」。センターバックは責任を重くかみ締める。アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)の光州(韓国)戦で7失点、自身は欠場したもののJ1広島戦も6失点と惨たんたる戦いが続いた。

 「光州戦も広島戦もクロスからの失点が非常に多い。ゾーンを守るという意識だけではなく、もう少し人に対してアプローチしていくことも必要」。この日の練習でもDF陣でコミュニケーションを取り、クロスへの対応について重点的に意識付けを図ったという。

 立て直しへ、求められるのが上島のリーダーシップだ。2試合とも早い時間帯の失点が響き「失点を重ねるごとにチームとして顔が上がらなくなっていた」と指摘。「どこでリスクを背負うのかというところもある。結果を求める上では慎重になったほうがいい場面もある」と先頭に立って声と体を張るつもりだ。

 下位カテゴリーの山口が相手だが、募る危機感が気持ちを強く奮い立たせる。「攻撃的なスタイルを目指しながらも、守備の安定感は大切。今までの敗戦を引きずらず、チームが上向いていくきっかけになる試合にしたい」と覚悟を示した。