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 ヤクルトは24日、高津臣吾監督(55)との契約を新たに1年間延長することで基本合意したと発表した。

 高津監督は球団を通じてコメントを発表。「今年のこの成績にも関わらず来季の監督の要請をして頂いたことに感謝しております。チームを再建するのは簡単な事ではありませんが、身を削る思いで努力します。スワローズの素晴らしい伝統を継承し新たな1ページを作り上げます」と意気込みを明かした。

 高津監督は今季が契約最終年だった。球団は「今シーズンは、主力選手の故障による離脱が重なり、厳しい戦いが続いておりますが、その中でも新たな若い力が育ちつつあります。郄津監督の指導力・育成力に対する信頼は揺らぐことはなく、再びチームを立て直すためにはその力が必要だと考え、契約の延長を提示し、本日の発表に至りました」とコメントした。

 この日、球団首脳と高津監督が都内で話し合いの場を持った。球団幹部は「中身の濃い話ができました」と明かし「プラスの評価は経験とリーダーシップ。あとはハート。熱い人ですから」と変わらぬ信頼を口にしていた。

 2軍監督を経て20年に1軍監督に就任すると、21年にはリーグ優勝と日本一に導き、翌22年にリーグ2連覇を達成。23年は5位、2年契約の最終年となる今季は24日時点で借金18で最下位に沈んでいる。

 リードオフマンとして期待された塩見が左膝前十字靱帯(じんたい)損傷の大けがを負い、山田やサンタナ、中村ら主力がコンディション不良で戦列を離れる時期もあり、シーズンを通して万全のオーダーを組めなかったことは大きな誤算だった。

 それでも、現役時代の豊富な経験や指揮官としてもチームを2連覇に導くなど輝かしい実績を誇り、衣笠剛球団会長は7月には「2連覇したのは大変なこと。そういった意味では選手の掌握術やマネジメントに秀でたものがある」と信頼を口にしていた。シーズン終盤から球団側と高津監督は話し合いを続けていたが、引き続き覇権奪還を託すことになった。