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 兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏(61)が20日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜前8・00)に出演。斎藤元彦兵庫県知事(46)を巡る疑惑告発文書問題について言及した。

 県議会は19日、全会派が共同提出した知事不信任決議を全会一致で可決した。10日以内に辞職・失職か議会解散を迫られる斎藤氏は明言を避け「結果責任は重い。しっかり考えて決断する」と記者団に述べた。また「この事実は私自身がしっかり受け止めなければならない。今の状況を招いているのは、私に責任があるというふうに思っております」「法的に、内容含めてきちっとやってきた面はあると思いますけども、結果責任についてはしっかり負わないといけない」とも述べた。総務省によると知事不信任決議の可決は記録が残る1966年以降、全国で5例目。解散を選べば初となる。

 斎藤氏が辞職、失職したら50日以内に知事選が行われる。解散すれば40日以内に県議選があり、改選後の議会で3分の2以上が出席し過半数が賛成すれば不信任決議が成立。議会通知を受けた時点で失職する。

 泉氏は、全会一致で不信任決議が可決されたことに泉氏は「本当に驚きました、正直。全会一致って凄いことで、自分を応援いただいた維新、自民も含めて1人もこぼれることなく全会一致の可決という極めて重い状況」と指摘。そして「その後(不信任案可決後)のコメントの時の表情がないというか無表情というか、言葉では“心から”とか、心って言葉をいっぱい使ってましたけど、そんなに心があるようには思えなかったし、特徴的なのは“自分にとって”とか“私自身”とか、本当に自分とか私ばっかりで、今は自分ではなくて県民にとって何をすべきかという段階なので、言葉はきついですけど、自分ファーストの知事さんだなという感じですね」と切り捨てていた。

 今回の一連の問題は県西播磨県民局長だった男性(60)が3月、疑惑7項目を告発する文書を作り、報道機関などに配ったのが発端となった。県の公益通報窓口にも通報したが、県は内部調査を進め文書を誹謗中傷と認定。男性は停職3カ月の処分を受け、7月に死亡した。

 疑惑を検証する県議会の調査特別委員会(百条委員会)では、通報者への不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法に違反するとの指摘が噴出。パワハラや多数の贈答品を受領した「おねだり体質」に関する証言があったが、斎藤氏は「問題ない」と主張してきた。