ハイバイ20周年『て』

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2024年12月19日(木)~29日(日)本多劇場ほかにて上演される、ハイバイ20周年『て』。この度、チラシビジュアル、岩井秀人のコメントなどが公開された。

本公演は、劇団20周年の節目となる作品。作家・岩井秀人の実の家族をモデルにしており、岩井の家族が過去の関係を清算しきれず、お互いの分かり合えなさに沈んでいく様を壮絶に描いた、厚みある悲喜劇だ。

次男と母、二つの目線で同じ時間を繰り返す構造が、「家族」という切っても切れないはずの関係を力づくでねじ切り、その傷跡を我々に見せつける。ハイバイ流の「笑うしかない」切実さと悲惨さのバランスは、本作で形成された。

(上段左から)大倉孝二、伊勢佳世、田村健太郎 (下段左から)後藤剛範、川上友里、岩井秀人、小松和重

2008年の初演以来、再演を重ねるたびに当日券を求める観客が、劇場前に列をなしてきた本作を、「完全版」としてキャストを一新し上演する。

今回、ハイバイ初の本多劇場公演に加え、富山オーバード・ホール、高知県立県民文化ホール、兵庫県立芸術文化センターでの全国ツアーも決定し、20周年を祝う。

岩井秀人 コメント

2008年に初演し、ハイバイとわたくし岩井のその先の方向を決定づけた作品『て』の再演となります。

ご覧いただいた方からは、「我が家の風景、なんで知ってんだあ!涙」と、ありがたい悲鳴をいただけるこの作品も、誕生から15年経ち、さすがに家族って進化したのかなと思いきや、全然世の中の家族問題、なくならないっすね。

「家族だから許せ」的な考え方をやめたらいいのに、と思いながらも、それでも最終的にこの作品が「願い」や「許し」について扱ってることに救いを感じつつ、またイチから作り直したいと思います。

「なんか面白いらしいけどどうなんだ」と思ってる方は、身近な人で見たことがある人に聞いてみてください。面白いぞと、説得されてください。
見たことない方は、とにかく見に来てください。後悔はさせません。させたらすみません。

僕自身が演出し、僕自身が出演するのはこれで最後にするので、見納めとしてもお勧めです。

お待ちしております!