60代、「結婚した娘」と心地いい距離感でいられるコツ。時には反省することも
帰省時期で、家族との関係性について考える人も多いのではないでしょうか。たとえば結婚した子どもとの接し方も人によってさまざまなはず。50代60代の女性の暮らしについて発信し、著書も持つ原田さよさんに、結婚した娘との関係性について語ってもらいました。
結婚した娘とよい関係を保つためにしたいこと
親子の関係がうまく行くか行かないかは、お互いの距離のとり方にかかっていると思います。とくに子どもが結婚してからは、気をつけたいもの。私と娘はもともと友達親子というタイプではなかったし、電話で長話をすることもありませんが、親バカながら、関係は良好だと思っています。ただ、失敗したかも…と反省することもあります。
今回はその娘との関係について、私が気をつけてきたことと、最近の変化について紹介します。夏休みでお子さんとお孫さんが帰省してくる人もいらっしゃるかもしれません。結婚後の子どもとの関係で迷っている人に、「こんな母娘もいるのか」と気軽に読んでいただきたいと思ってまとめました。なお私の娘は現在、2歳と5歳の子の母親としてがんばっています。
娘との距離感、そして反省したこと
私は、娘が結婚するときに決めたことがあります。私が母にそうしてもらってラクだったので、同じようにしてきました。
・家事や家計管理、子育てなど、娘たちのやり方に口を出さない
・重荷になるようなことは言わない
・がんばっているなと思うときは言葉をかける
・望まれたときに手伝う(孫守りなど)
こう決めたはずなのに、今私が同居している義母の介護の愚痴を、娘に聞かせてしまったことがあります。このときが初めてでした。正直に話すことで私の気が晴れたように感じたし、30代前半の娘にも参考になることがあったかもしれませんが、今聞かせなくてもよかったと反省しました。
なにより義母は、娘にとっては血の繋がったおばあちゃんです。それを忘れたままに話してしまいました。感情は抑えたつもりでしたが、やっぱりよくなかったです。
もしかしたら、娘は私ほど気にしていないかもしれないし、私の母親としてのプライドもあってこう思っただけかもしれません。まったく愚痴を言わないようにするのは難しいかもしれませんが、こういった話を聞かせるのはもう少し先にできるよう、前向きでありたいと思った次第です。
孫守りは娘のやり方を聞いて合わせる
画像は孫守りに娘宅に行ったある日の様子。用意してくれていたお弁当を、孫と一緒に食べたときのものです。孫を預かるときは、声がけの仕方、たとえば食事前後のルーテインやトイレのことなども娘に聞いておき、孫も私も迷わないようにしています。
でも、危ないときは言います、「あかんよー! 痛いかもしれんよー」と。あまりクドクド言っても効果がないと思うので、今まではシンプルに伝えていたのですが、最近は理由を説明したら孫が理解できるようになってきました。子どもの成長は驚くほど速いですね。
このように、孫たちは少し会わないだけでも変化していて驚くし、話していて飽きません。かわいいし、楽しいし、見ているだけで幸せにさせてくれる存在です。でも、会うのがたまにだから、こう思えるのかもしれません。
親子であってもほどよい距離感でありたい
互いの性格や、それまでの親子関係、現在置かれている環境などによって、結婚した子どもとの関係は人それぞれだと思います。ただ、上手につき合ってお互いに機嫌よく暮らしたいのは、どなたも同じではないでしょうか。
私が娘との関係でモヤモヤすることがあるとすれば、そのときの自分の状態がよくなくて、思い込みが激しくなっているときです。自分の価値観に合わないことをしていると感じてしまい、不安になったり寂しくなったりするのでしょう。逆に言えば、こちらがほどほどに充実した毎日を送っていれば、子どもとの価値観の違いなど気にしなくなると思います。
母娘といえどもほどほどに距離があると思うくらいが、私にはちょうどいいです。これは孫と私にも言えること。この気持ちも、私が年齢を重ねていけば、さらに変わっていくでしょう。でも、そのときはそのときです。
今回のように「ちょっと失敗したかも」と思ったら早めに修正して、今に目を向けるようにします。主婦同士、母親同士、同じ女性同士として、程よい距離感を測りながらつき合っていけば、互いに成長していけると信じたいです。