節約も貯蓄も、やると決めたらストイックに「がんばるタイプ」だという方も多いのでは。しかし、1人で突っ走って、反発した家族が非協力的に…なんてこともありますよね。そんなタイプの成功への道は、家族を上手に巻き込んだ協力態勢をつくること。今回は、「ただ貯める」を目的にせず、お金の使い道を家族で共有する方法を、おうち片づけ専門家の香村薫さんが教えてくれました。

長期的にかかるお金を明確にして予算化

ミニマリストで、家の片づけや家事をラクにする仕組みづくりが得意な香村薫さん。じつは家計管理は苦手だそう。

「とことんやる性格が災いし、節約しすぎて自分も家族も苦しくなってしまいました」(香村さん、以下同)

そこで、夫の圭司さんに家計を任せたところ、状況が好転。

「住宅ローン返済やクルマの購入費、子どもの教育費など、5年、10年単位で予測を立てて“見える化”し、家族と相談しながら毎年予算を立ててもらいます。出費が多い月や、貯蓄額が減ることがあっても、長期計画から大きく外れなければOK。ときどき軌道修正しながら、使い方を考えています」

現在、結婚20年。住宅ローン返済のため貯金が減った時期があっても、その後順調に増やし、今では3人の子どもの教育資金を貯め終わっています。

「お金は使い道が明確でなければ、どれだけ増えても不安が残るもの。反対に、長期的な使い道を明確にして家族で共有すれば、一時的に減っても不安にならず、有意義なお金の使い方ができると実感しています」

家計管理のルールをチェック!

香村さんが実践している家計管理のルールを紹介します。

●ルール1:ライフステージごとに貯金額は増減させる

貯金の計画は長期スパンで。

「住宅ローンの返済や、妻の退社・起業など、ライフステージによって貯金が減ることがあっても、長期的な目標と大きくズレていなければよしとします」

●ルール2:“節約するもの・ケチらないもの”の優先順位を決めておく

なにを節約し、なににお金をかけるのか、価値観はそれぞれ。

「家族で話し合って優先順位を決めれば、大切だと考えることにはしっかりお金をかけられ、ストレスもたまりません」