飲食品の値上げ、今年は1万品目超…円安響き「秋にかけ値上げラッシュ発生」

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 2024年に値上げされる飲食品が1万品目を超える見通しとなったことが、民間調査会社の帝国データバンクの調べで分かった。

 3万品目を超えた前年から大きく減少する見込みだが、足元の円安で輸入原材料の高騰が懸念されており、帝国データは「秋にかけて大規模な値上げラッシュが発生する」とみている。

 国内の主要飲食品メーカー195社の動向を集計した。1〜11月の値上げ(予定を含む)は1万86品目に上った。23年通年(3万2396品目)の3分の1程度だが、値上げの要因として「原材料高」が前年と同じく9割以上を占めた一方、「円安」は29・8%と、前年(11・4%)より多くなっている。

 今年7月に値上げ予定の飲食品は411品目。メルシャンワイン約130品目を値上げ予定で、輸入ワインを5〜50%、日本ワインを10%引き上げる。山崎製パンは「ロイヤルバターロールレーズン」や「ホワイトデニッシュショコラ」などレーズンやチョコレートを使った一部商品を値上げする。円安に加え、天候不順による農作物の不作で原材料費が上昇したことが響いた。