チーズをよく食べる人は認知機能が低下しにくく健康的に老化するという研究結果
230万人分のデータを分析して生活習慣と健康の関連を調べた研究論文が2024年6月17日にNature Human Behaviourに掲載されました。論文では、チーズを食べることが「健康的な老化」に寄与する可能性が示されています。
Mendelian randomization evidence for the causal effect of mental well-being on healthy aging | Nature Human Behaviour
Mental health tied to longevity and stress resilience in aging
https://medicalxpress.com/news/2024-06-mental-health-longevity-stress-resilience.html
Cheese Makes You Happy And Could Boost Healthy Aging, Study Suggests : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/cheese-makes-you-happy-and-could-boost-healthy-aging-study-suggests
上海交通大学医学院の研究チームは、最大230万人分のヨーロッパ人の情報が含まれる8種類のデータセットを収集し、「喫煙」「睡眠」「運動習慣」「食事」「身体的特徴」「病気の有無」といった多様な因子が幸福度や老後の健康にどのように影響するかを分析しました。
分析の結果、喫煙は「健康的な老化」に対して4.56%の負の影響を与えることが判明。さらに、テレビの視聴時間が長いと「健康的な老化」に対して7.39%の負の影響を及ぼすことも明らかになりました。
一方で、果物を食べる習慣は「健康的な老化」に対して1.96%の正の影響を与えることが判明。そして、チーズを食べる習慣は3.67%もの正の影響を及ぼすことが明らかになりました。
「チーズが健康の良さと関連している」という研究報告はほかにも存在します。例えば、2023年には明治や桜美林大学、東京都健康長寿医療センターの記した「横断研究に基づいた日本人地域在住高齢者におけるチーズ摂取と認知機能の低さの逆相関について」という論文が学術誌のNutrientsに掲載されています。
日常的なチーズの摂取が認知機能の高さと関わることが特定の地域在住の日本人高齢者を対象とした疫学研究により判明〜7月18日 国際科学雑誌Nutrientsに論文掲載〜 | 2023年 | プレスリリース・お知らせ | 株式会社 明治 - Meiji Co., Ltd.
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2023/1019_01/index.html
研究チームによると、日本の65歳以上の男女合計1504人の運動能力測定結果やアンケート結果を分析した結果、「チーズを摂取する」「歩行速度が速い」「ふくらはぎが太い」といった因子が「認知機能の低下しにくさ」と関連していることが判明したとのこと。
なお、どちらの研究でもチーズが健康の良さと関連している直接の理由は示されていません。
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• Discord | "チーズを食べる頻度は?どんな食べ方が好き?" | GIGAZINE(ギガジン)
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