2024年4月7日から始まった将棋の8大タイトル戦の1つ、第9期叡王戦5番勝負の第5局で、挑戦者の伊藤匠七段が藤井聡太叡王に勝利し、叡王位を奪取しました。伊藤七段はこれが初のタイトル獲得で、同時に、8大タイトルすべてを手にする藤井聡太八冠にとっても初のタイトル失冠となりました。

第9期 叡王戦 | 株式会社不二家

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第9期叡王戦は、八冠である藤井聡太叡王に同世代の伊藤匠七段が挑戦する形で行われました。第1局は藤井叡王が先勝しましたが、第2局・第3局と伊藤七段が連勝。角番に追い込まれた藤井叡王が第4局を取り返し、お互い2勝で決着は最終局に持ち込まれました。第5局は山梨県甲府市の常磐ホテルで開催されました。

戦型は第1局から第4局と同じ角換わり。

叡王戦中継ブログ : 戦型は角換わり

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中盤で藤井叡王はお家芸とも言える飛車切りを行い、戦いはやや藤井叡王有利に展開。

叡王戦中継ブログ : 辛抱から攻め合いへ

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しかし、藤井叡王の玉に伊藤七段が迫ったあたりから形勢が逆転。藤井叡王は持ち時間を使い切る、苦しい展開に。

叡王戦中継ブログ : 藤井叡王、一分将棋に

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伊藤七段は最終盤もまったく間違えることなく手を進め、勝利をもぎ取りました。

伊藤七段は3度目のタイトル挑戦で、初の戴冠。

一方、藤井叡王は2020年7月に、渡辺明棋聖からタイトルを奪取して以来、タイトル戦は奪取&防衛成功してきましたが、23戦目にして初の失冠となりました。藤井叡王は2023年10月に王座を奪取して八冠となっており、9カ月ぶりに七冠に後退することになります。

なお、伊藤新叡王への挑戦権をかけた第10期叡王戦は、段位別予選が始まっています。

一方、2024年度の藤井七冠の他のタイトル戦は、名人戦で豊島将之九段の挑戦を4勝1敗で退けているほか、棋聖戦は山崎隆之八段の挑戦を受けて2勝0敗、王位戦では渡辺明九段の挑戦を受けることが決まっています。