【マネー現代編集部】大谷翔平出禁に続いて…「老いぼれ役員を辞めさせろ!」フジテレビに”モノ言う株主”がブチギレていた…!

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「遺憾ながら、貴社をお叱りする」

6月12日、フジテレビが、「ロサンゼルス・ドジャース」で活躍する大谷翔平(29歳)から「出禁処分」を下されていたことが、週刊現代の取材で判明した。その原因は、大谷がロスに12億円の豪邸を購入したことを詳細に報じたことで、大谷選手の怒りを買ったことによるものだ。

さらに直近、大谷同様、フジテレビに対して怒りをあらわにしている“企業”が現れた。アクティビスト、いわゆる「モノ言う株主」で知られる米投資ファンド、ダルトン・インベストメンツだ。

「遺憾ながら、この手紙の口調は(貴社を)お叱りするようなものになってしまった。しかし、事実は明らかである」

こんな文面が綴られた、フジテレビ経営陣宛ての書簡が、6月7日、ダルトンのHPに公開されたのである。

ダルトンといえば、現在、フジ・メディア・ホールディングス(HD)の株式の6.55%を保有している大株主。さらに5月30日、同社はフジHDに対してMBO(経営陣が参加する買収)を要求する書簡を送ったことがすでに報じられている。

MBO要求を拒まれた腹いせか

ダルトンの目的は、フジHD株の20%を取得。会社を非公開化したうえで、資産売却などを通じてリストラを進めつつ、コンテンツビジネスなど放送事業に注力することで、フジテレビの企業価値を高めることだ。

ところが、フジテレビ側は翌31日、このMBO要求を真っ向から否定した。日本の放送法により、特定の株主が3分の1以上の株式を保有することはできないこと、外国人投資家が放送会社の20%以上の株式を取得できないことを理由に、ダルトンへの対抗姿勢を見せている。

これにダルトンは業を煮やしたのだろう。「怒りの書簡」をHP上にアップしたと見られている。

書簡には、〈MBOのご提案が一筋縄ではいかないこと、困難なことであることは承知しておりますが〉と前置きされたうえで、アクティビスト目線によるフジテレビへの辛辣な“ダメだし”がつらつらと並んでいる。

なかでも目立ったのが、フジHDの役員構成に対する指摘だ。

フジの天皇・日枝久氏を痛烈批判

〈貴社の取締役会のメンバーの平均年齢は、日本のどの会社よりも高い部類に入る。(中略)一人の取締役は何と41年も在任しています!

(中略)このような凝り固まったグループが、貴社のビジネスに必要なオープンマインド、エネルギー、ダイナミズムを提供できるとは到底思えません。実際、取締役会の構成は、相互の自己強化と萎縮を物語っています。これはフジHDの不始末のもう一つの側面であり、もはやこのままでは許されないと私共は考えています。〉

名指しこそ避けてはいるが、長きにわたりフジHDのトップに君臨する、御年86歳の日枝久氏への痛烈な批判から始まり、平均年齢が70歳以上という取締役会メンバーの高齢化を問題している。しかもご丁寧に、「取締役の在任期間とそれぞれの年齢」と銘打ったグラフまで作成し、書簡に添付されていた。

ダルトンからしたら、「経営のイロハもわかっていない、老いぼれ役員たちは黙ってろ!」と言いたいのだろう。そんな怒りが伝わってくるようだ。

ホリエモンこと堀江貴文氏によるフジテレビ買収騒動から約20年。再びフジテレビは岐路に立たされている。今の役員たちが、自分たちの会社を“出禁”になる日も近いかもしれない。

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