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仁川(インチョン)のある精神病院で知的障害を持つ女性患者を暴行した容疑で30代の療養保護士が検察に送検された事実が一歩遅れて明るみになった。

仁川弥鄒忽(ミチュホル)警察署は特殊暴行と障がい者福祉法違反容疑で精神病院療養保護士の30代男性Aを不拘束立件して検察に送検したと13日、明らかにした。

Aは昨年12月末、仁川市弥鄒忽区の精神病院で知的障害を持つ50代女性Bさんを何度も暴行した容疑を受けている。

12日、JTBC時事番組『事件班長』によると、Bさんの家族は手足が不自由なBさんを苦心の末に精神病院に保護入院させた。

Bさん家族は入院後すぐ翌日病院に連絡してBさんの様子を尋ねた。家族は病院側から「お母さんが保護士の足を噛んで、けがした保護士が救急室に行った」とし「救急室費用を負担してほしい」と言われた。

Bさんの家族は「母は大丈夫なのか」と尋ねると、病院側は「床に軽くあたって顔にアザが少しできた」とし、Bさんの家族は「申し訳ない」と謝った後に病院を訪れた。

ところが病院に行ってみると事情は正反対だった。病院関係者は言葉を変えて「暴行を受けたのはBさんだった」とし「事実、暴行があり、お母さんは殴られた。警察に通報してもかまわない。暴行を犯した保護士は病院側が午前に解雇した。入院費用は受け取らない」と話した。

家族防犯カメラを見せてほしいと要請し、病院関係者は「事実、暴行がやや激しかった。警察を同行させて動画を一緒に見よう」と勧めた。

警察とBさん家族は病院の防犯カメラの映像を通じてAがBさんに馬乗りになって拳で殴り、腹部を足で蹴飛ばしたりほうきで首を強く押す様子を確認した。

『事件班長』が公開した動画によると、Aはベッドから起き上がろうとするBさんの首を激しく押さえた。また、Bさんが病室から出ようとするとBさんを床に倒して馬乗りになり拳を振り回した。その後も床を這うBさんの腹部を蹴りほうきで首を押さえ付けた。

Bさんは片目と肩に真っ青なアザができた。また、指の骨折と脳震盪で全治4週間の診断を受けた。

警察の取り調べでAは最初「思い出せない」と言っていたが、映像を見て犯行を認めた。あわせて「病院の仕事が大変で殴った」と供述した。

警察関係者は「被害者保護者の通報を受けて取り調べを行い、Aを送検した」と説明した。

Bさん家族は管理不良の責任を問い精神病院側も告訴したが、病院側は検察で不起訴処分を受けたことが分かった。保護士に対して暴行予防教育をしたし、事件当時、他の職員も病院にいて防犯カメラを設置するなど病院の管理・監督に問題がなかったという理由だった。