近藤健介(C)共同通信社

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 最悪の事態は免れたが……。

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 12日のヤクルト戦で負傷し、途中交代したソフトバンクの近藤健介(30)だ。

 四回に左翼守備でダイビングキャッチを試みた際、顔面を含む上半身を強打。その裏の攻撃で打席に立ったものの、五回の守備から交代していた。

 診断の結果は「右手の捻挫」。大事は至らなかったとはいえ、バットは握れても送球が困難とあり、昨13日の同戦は指名打者で出場した。

 チームにとって、軽傷だったのは不幸中の幸い。ただでさえ、主軸の柳田は1日の広島戦で、右太もも裏を肉離れ。全治4カ月で、今季絶望の可能性もある。そこにきて、リーグトップの打率.346をマークする安打製造機まで離脱となれば、それこそ一大事だった。

 とはいえ、小久保監督も安心はできない。危惧されるのがケガの連鎖だ。球団OBは「近藤は当面、DHでの起用になるでしょうが……」と、前置きして続ける。

「仮に捻挫が治って送球が出来るようになっても、左翼で試合に出続けるのは難しい。何しろ、腰にバクダンを抱えていますからね。前日まで負担軽減のため、5試合にDH出場している。しかし、今回の右手捻挫をきっかけに近藤がDHを『独占』してしまうと、主砲の山川にしわ寄せが行く。近年、両足を故障することが多い山川は、西武時代の昨季もWBC出場後に状態が悪化した。今季は15試合でDH出場し、5月以降、3連戦すべてDHで起用するなど、首脳陣もケガ防止に気を遣っている。次は山川がパンクしかねない」

 開幕オーダーの3番柳田、4番山川、5番近藤のクリーンアップにはいずれも古傷がある。チームはリーグ首位を独走しているとはいえ、彼らに適宜にDHを与えつつ、やりくりしてきた小久保監督も頭が痛い……。