【つーたん】妊娠を発表したバービーが、うまくいかない妊活中に涙ながらに僕に言ったこと

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2024年5月30日に、第一子妊娠を発表したフォーリンラブ・バービーさんの夫、つーたんさんの連載「#nofilter」(毎月14日公開予定)第10回。今回は、5月31日に公開したバービーさんの連載記事に続き、妊娠・妊活についてつーたんさんからもお伝えします。結婚3年目で授かったお子さんですが、発表に至るまでは葛藤や不安が数年にわたってあったと言います。妊活中の思いや現在の気持ちを率直に綴っていただきました。

結婚してからすぐに始めた「妊活

この記事タイトルを目にすると、目を背けたくなる方もいるかもしれない。このエッセイはあくまでも僕の独り言なので、皆さんそれぞれの心と相談して遠慮なく引き返してほしい。

どれだけ性別やジェンダーの垣根がなくなっても、どれだけ医療が発展しても、妊娠・出産に至る男女の役割は性別の垣根を超えることはできない。男性である僕は、自分自身のお腹で子どもを育て、出産することはできない。

そんな僕が、無邪気に子どもをもつことを望んでも良いのだろうか。無責任にならないだろうか。役割だからと割り切って思考を止めることはできず、妻と妊活を始めてからのこの数年はそんなことを何度も考えた。

2024年5月末、妻が妊娠を発表した。妻のお腹に僕たちの子どもが来てくれたのだ。

2021年4月に結婚してからすぐに始めた妊活。あれから3年の月日が流れた。あっという間だったなんて思ってもいないし、口が裂けても言葉にできない。それくらいこの3年は、僕にとって、期待よりも得体の知れない不安と戦い続けた道のりだった。

妊活に関する過去のエッセイを後悔したことも

僕は、2022年1月に公開された記事で、妊活についての考えをエッセイに記している。当時の本音を自らの言葉で書き記したものだ。

妊活について、100%うまくいくとは言い切れなかったが、当時は正直なところうまくいくものだと強く信じていた。僕たち夫婦が子どもをもつ未来を夢見て、期待に胸を膨らませていたのだ。

しかし、妊活に取り組むようになり1年ほど経った頃だろうか。期待とは裏腹に努力しても実らないことが続き、妻も先日公開したYouTubeチャンネルの動画で話していたように、僕たちは諦めることに慣れはじめていた。そうでもしないと心がもたなかったのだ。

「このまま、うまくいかないのかもしれない」

あの時なぜ、子どものいる生活を想像したり、親と子どもの関係についてなど、あんなにも正直なエッセイを書いてしまったのだろうと悔やんだ日もあった。向き合わぬよう気づかぬフリをしていたが、油断するとネガティブがひょっこり顔を覗かせてくる。期待どおりにいかない経験が重なると、どんどん心がすり減っていくのを感じた。

「他の人のところへ行きたいと思ったら言ってね」

そして、今から一年ほど前に2人で今後の妊活について話し合ったことがある。

妊活をペースダウンさせていこう」

ある程度やり切った感覚があった。このままのペースで妊活を続けていたら、何かを犠牲にして、手放すことになりそうだ。2人で話し合い、やんわりとそう決めた。それは僕たちの心を守る選択だった。僕はそう認識している。

あの時、どこか寂しさもあったけれど、同時に安心に近いような感情を抱いたことも覚えている。かなり負荷がかかっているはずなのに、いつでも気丈に振る舞っている妻のことが心配だったからだ。

「つーたんの遺伝子を残せないのは申し訳ないから……他の人のところへ行きたいと思ったら遠慮なく言ってね」

一緒にお風呂に入りながら、妻がそんなことを目に涙をためて口にした夜もあった。僕は、今世を妻と一緒に歩むことを決めているので、2人でいられたら十分に幸せだ。愛犬の神だっていてくれている。僕は、そんなこと言わないでほしいと諭したものの、あまり真に受けてもらえていないような気がして、かえって不安になった。

いわゆる不妊治療のために頻繁にクリニックに通い、身体的にも精神的にも辛い中で、変わらずに仕事に向かう妻。こうして文字にしたら何の気なく読めてしまうが、それは並大抵のことじゃない。妻の姿を見ていて、代われるものなら代わりたいと何度も思った。

だからこそ、望むような結果につながらなくても、僕には落ち込んでいる暇なんてない。落ち込んで下を向くことにも意外と体力を使うのだ。同じエネルギーを使うなら、前に進むための行動に使うべきだろう。いつからかそう思うようになっていた。

僕にしかできないこともきっとあるはずだ。妊活に関する情報収集、身体を整えるハーブティーを煮出すこと、リフレッシュの機会を作り出すこと、薬やサプリメントの時間にリマインドすることなど。夫婦というチームで妊活を進めることは、あえて違う視点を持つことも必要なのかもしれない。

◇後編では、妊活をペースダウンした後に、不妊治療を再開するきっかけとなった出来事や、その後の妊活について綴っていただきました。

「妊娠継続率は30%」不妊治療中に感じた妻・バービーの言葉のチカラ