子どもの成長や年を重ねて、少しずつ確保できるようになってきた『自分時間』をどう過ごしていますか? ESSE読者300人に聞いた“自分時間”白書を紹介します。また、限られた自分時間を上手に活用する方法を休養学の専門家・片野秀樹さんがアドバイス。自分時間のタイプ別診断も! 時間のつくり方から楽しみ方まで、『自分時間』を充実させるヒントが満載です。

ESSE読者300人に聞いた!“自分時間”白書

家事、子育て、仕事に忙しい読者の自分時間事情を調査しました! 

●Q:今、自分時間がある?

はい:90%
いいえ:6.5%
わからない:3.5%

→はいと答えた人が9割とはいえ、1日の平均時間は1〜1.5時間。

家事や仕事の合間をやりくりして、自分時間を捻出している人が大半。まとまった時間がとれないのが現状のよう。

●Q:自分時間の過ごし方は?

1位:ソファでぼーっとする
2位:甘いお菓子を食べる
3位:SNSのチェック
4位:部屋の掃除や片づけ
5位:コーヒーやお茶をゆっくり飲む
6位:友達とおしゃべりする
7位:ゆっくり入浴する
8位:いつもより長く寝る
9位:ドラマや映画を観る
10位:読書をする

上位には隙間時間にできることが多数ランクイン。掃除や片づけといった家事を、自分時間と捉えている人も。

●Q:今よりもっと自分時間がほしい?

はい:68%
いいえ:32%

約7割が今よりも時間がほしいと回答。週末は家族優先で、自分のための時間がまったくないといった声も。

●Q:自分時間の過ごし方の悩みは?

1位:ついダラダラしてしまって後悔する
2位:思うように時間がつくれない
3位:家事や仕事が気になって集中できない

「やりたいことを書き出しても、つい動画を観たり、ゲームをしてしまって半分もこなせない…」(ここあさん・52歳)

「日中は仕事、帰宅後は大急ぎで家事をする毎日。まったく自分時間はつくれません!」(まーさん・39歳)

「やるべきことと、やりたいことの区別が曖昧になり、結局いつもやるべきことに追われている」(よーこさん・45歳)

自分時間で活力を養うには“攻めの休養”を

ESSE読者のアンケートでは、自分時間でしっかり疲れがとれない、ダラダラ過ごして有効に使えていないと感じている人が多いことが判明。貴重な自分時間をダラダラ過ごしてしまったり、やりたいことに挑戦する気力が湧かなかったり…。

「それは、日々の暮らしに追われ、失われた活力を補わないまま過ごしているからかもしれません」と話すのは、休養学の専門家片野秀樹さん。時間を有効に使い、充実した毎日を過ごすためには、十分な睡眠や休息をとることに加え、人との交流などによってストレスを解消したり、軽い運動で血流を巡らせたりといった“攻めの休養”が必要なのだとか。

「こうした休養がたりないと、心身の疲れを感じる原因になります」

次のページで紹介する7つの動物タイプ別のチェック表で、今行っている過ごし方をチェック。チェックが入らなかったり、もっとやりたいと感じるタイプのアドバイスを自分の暮らしにプラスしてみましょう。多様な休み方ができるほど“攻めの休養”につながります。

「自分時間を利用して上手に活力を養えば、心身ともに充電された状態で家事や仕事に取り組むことができ、効率もアップします。さらに、やりたかったことや新しい挑戦を始める余裕が生まれるなど、充実した毎日を送るサイクルができますよ」

自分時間を見直す3ステップ

step1:今の自分時間の過ごし方をチェックする

→次ページのセルフチェックの中で、今の自分時間の過ごし方として当てはまるものをチェックする。

step2:チェックのないタイプのアドバイスを読む

→チェックのないタイプや、もっとやりたいタイプのアドバイスを読んで。

step3:新しい自分時間の過ごし方を考える

→アドバイスを参考に、今の暮らしの自分時間にどう取り入れるかを考える

自分時間に心がけたい3つのこと

<イヤなことはやめよう>

苦手なことや無理なことはせず、体調や自分の気持ちに素直になりましょう。たとえば体を動かすことでも、「痛い」「疲れた」と感じるならやめてOK。

<自分で決めよう>

家族や周りの人に合わせるのではなく、自分がやりたいことを自分の意思で決めて。人と一緒にやることでも、自身に決定権があることが大切です。

<目の前のことに没入しよう>

過去のことを反省したり、未来を不安に思ったり…ということはいったんおいておきましょう。目の前にあることに没頭すると、リラックスできます。

たりてる&たりてない自分時間がわかる!動物タイプチェック表

今の過ごし方に当てはまるものをチェック。現在、たりている自分時間の動物タイプと、逆にたりていない動物タイプがわかります。

(1) 睡眠をとる
(2) 日なたぼっこをする
(3) ソファでぼーっとする
(4) ヨガやストレッチをする
(5) ウォーキングをする
(6) 温泉に行く
(7) 胃腸に優しいスープを飲む
(8) 薬膳料理を食べる
(9) プチ断食をする
(10) 友人とお茶をする
(11) ペットと遊ぶ
(12) 公園や緑のなかを散歩する
(13) 読書をする
(14) ドラマや映画を観る
(15) 推し活をする
(16) お菓子づくりをする
(17) ハンドメイドの習い事に行く
(18) コーディネートを考える
(19) 旅行に行く
(20) 外食する
(21) 部屋の模様替えをする

(1)〜(3)にチェックが多い人→「コアラ」タイプ
(4)〜(6)にチェックが多い人→「カメ」タイプ
(7)〜(9)にチェックが多い人→「リス」タイプ
(10)〜(12)にチェックが多い人→「イヌ」タイプ
(13)〜(15)にチェックが多い人→「パンダ」タイプ
(16)〜(18)にチェックが多い人→「ビーバー」タイプ
(19)〜(21)にチェックが多い人→「ツバメ」タイプ

●寝るのが大好き「コアラ」

ゆっくりとした休養が活力の源になるタイプ。睡眠のほかにも、ぼーっとすると脳が休まります。

<アドバイス>

十分な睡眠をとれないときは、家事や仕事の合間に15分ほど仮眠をとるだけでも違います。ただし、週末の寝だめなど、寝すぎはNG。

●のんびり体を動かす「カメ」

日々の活動で疲れを回復できるタイプ。激しい運動ではなく、血液の循環を促すゆるやかな運動を。

<アドバイス>

目的はあくまでも、体内の血液の循環をよくすること。ぬるめのお風呂にゆっくり入ったり、マッサージしたりするのもおすすめ。

●体に優しく栄養を蓄える「リス」

疲れた胃腸を休めることを重点におくと充実するタイプ。消化機能を回復させてパワーを充電。

<アドバイス>

食べるならビタミンやミネラル、食物繊維を意識して。甘いものや脂っこいものを控え、疲れた胃腸をいたわりましょう。

●人懐っこく触れ合い好き「イヌ」

人や動物、自然など、自分の外にあるものと触れ合うことで、心身のエネルギーを補充するタイプ。

<アドバイス>

人との交流が好きなら、雑談やあいさつを交わすことが癒やしに。面倒に感じる人は無理せず、動物や自然と触れ合うことでもOK。

●マイペースで遊び上手「パンダ」

趣味や好きなことを追求することで、心と体が元気になるタイプ。娯楽の時間も大切な休養です。

<アドバイス>

どんなことでも、とにかく好きなことを思いっきり楽しみましょう。ただし、やりすぎには注意し、時間を決めるなど節度をもって。

●夢中になって巣をつくる「ビーバー」

ものづくりや想像力を働かせるなどの作業で、活動的な気持ちを養うことができるタイプ。

<アドバイス>

ものをつくったり、目をつぶって楽しいことを考えたりすることに集中を。冷蔵庫にある食材で献立を考えるといったことでもOK。

●遠くまで飛び立つ渡り鳥「ツバメ」

買い物、旅行、部屋の模様替えなど、外の環境を変化させることで心身がリフレッシュするタイプ。

<アドバイス>

出かける時間がないときは、机の上を片づけたり、部屋の掃除をするだけでも。好きな服を着るのも、リフレッシュにつながります。

自分時間をもっと充実させるヒント

上の7つのタイプをより多く組み合わせることで、限られた時間でもよりリフレッシュできます。自分に合った方法を日常に組み込みましょう。

●パンダ+カメ

好きな韓国ドラマを観ながらヨガやストレッチをする。

●ビーバー+リス

冷蔵庫にある残り野菜を使って、胃腸に優しいスープをつくって食べる。

●コアラ+カメ

ぬるい湯船にゆったりつかってリラックスし、脚をマッサージする。

●カメ+ツバメ+イヌ

友達を誘って行きたかったカフェまで歩いていき、おしゃべりをする。