米ラスベガスの有名な噴水がストップ! 超珍しい理由とは?
米ラスベガスの老舗ホテル「ベラージオ」で行われる噴水ショー。日中から夜まで、1時間に複数回繰り広げられ、ラスベガス観光の代表的な存在として知られています。しかし、そんな噴水ショーが先日、一時的に中断する事態となりまた。その理由とは?
迫力満点の噴水ショーの舞台となるのは、ベラージオの前にある長さ数百メートルにも及ぶ巨大な池。先日、その池に降り立ったのが、「キハシアビ」と呼ばれる鳥です。
「アビ」は、アビ目アビ科の水鳥。水の上を泳いでいる姿はマガモに似ていて、寒い冬になると日本の各地にも飛来してくることがわかっています。
しかし、今回ベラージオの池に現れたのは、キハシアビと呼ばれる種類。アビと同じように特徴的な鳴き声で鳴くことが知られていますが、世界では約1万羽しかいないとされ、米国で最も希少な鳥10種にリストされている珍しい種類なのです。
そのため、キハシアビがベラージオの池にいることが発見されると、噴水ショーは一時中止され、ネバダ州野生生物局の職員や野生生物学者が出動して、キハシアビを捕獲することとなったのです。
ネバダ州当局の話によると、ラスベガスから約30km離れた「ヘンダーソン鳥類保護区」でも、2月26日にキハシアビが目撃されていたとのこと。そのため、このキハシアビはそこからベラージオの池までやってきたものとみられています。しかし、そもそもキハシアビは北極で繁殖しており、ラスベガスに現れること自体がとても珍しいこと。現地のニュースでは「ラスベガスで最もホットな新しいセレブ」と紹介されています。
キハシアビは無事に捕獲され、その後従来の飛来地に戻るように放たれる予定です。
【主な参考記事】
The Guardian. ‘The most exclusive guest’: rare yellow-billed loon lands in Las Vegas fountain. March 6 2024