海外の航空会社、「手荷物料金」でボロ儲けしていたことが判明!
日本の航空会社なら、手荷物を預けても無料の場合が多いですが、海外の航空会社では、国内線で手荷物を預けると有料になるケースがほとんど。その手荷物料金の売り上げがとんでもない金額になっていました。
例えば、米国の大手航空会社の例を見ると、デルタ航空は国内線で手荷物を預ける場合、1個目は30ドル(約4500円※)、2個目は40ドル(約6000円)。ユナイテッド航空は、事前に支払いを済ませておけば5ドルの割引になりますが、国内線の場合、1個目の預け手荷物は35ドル(約5200円)、2個目は45ドル(約6700円)かかります。このように、世界の航空会社の多くが、国内線では預け手荷物を有料としているのです。
※1ドル=約150円で換算(2024年3月1日現在)
その結果、世界の航空会社上位20社の預け手荷物の売り上げが、年間333億ドル(約5兆円)にもなったことがわかりました。上位20社には、上述のデルタ航空、ユナイテッド航空のほか、エールフランス、エア・カナダ、キャセイパシフィック航空、エミレーツ航空などが含まれています。
預け手荷物の売り上げは、2022年が290億ドル(約4兆3500億円)だったので、2023年は15%アップ。過去に300億ドルを超えたのは2019年の329億ドル(約4兆9300億円)ですから、今回は過去5年間で最高となる数字を叩き出したのです。
この預け手荷物による売り上げは、航空会社の収入の4.6%を占めていて、貴重な収入源のひとつになっています。
ちなみに、手荷物を預ける場合に料金がかかるようになったきっかけは、2007〜2008年のオイルショック。米国の主要航空会社では、それまでは預け手荷物2個までが無料でしたが、燃料価格が高騰するなか、航空会社はそれを相殺するために、預け手荷物の料金を請求するようになったのです。
それ以来、預け手荷物にお金がかかるのが当たり前になった今日。コロナ禍で原油価格が高騰したこともあり、今後もそのシステムが変わることは考えにくいでしょう。海外で飛行機を利用するときは、こんな預け手荷物の料金のことも予算に含めておかなければいけないかもしれません。
【主な参考記事】
Daily Mail. Delta, United and American Airlines among the top 20 global carriers that raked in $33.3 BILLION from baggage fees alone in 2023. February 26 2024