離婚を経験し、今は小学生のお子さん2人と71.7平米・3DKの団地で暮らしているかさもさん。大量にものを減らしたことで、いつも時間に追われていた生活から、家事も育児もラクにこなせるように変わったと言います。ここでは、収納スペースが少ないキッチンや冷蔵庫が無理なく片づく、かさもさん流のルールを5つ紹介してもらいます。

ものを減らせば、収納が少なくても問題なし

システムキッチンと違い、団地のキッチンは収納が使いにくいと感じる方も少なくないのではないでしょうか。私もそのひとりでした。

【写真】調味料はパッケージのまま保管

観音開きのシンク下収納に「せめて1段でも棚がついていたらいいのに…」と、引越し当初に文句をたらたら言っていたことを覚えています(笑)。当時の私は「築古団地の収納設計が悪い」と思っていました。ですが、そうではなく「そもそも持つものの量が暮らしに合っていれば不便ではない」と気がついたのです。

そこで、私が実践している、すっきりと片づいたキッチンを継続できるマイルール5つを紹介します。

食器は「1軍を人数分だけ」持つ

以前の私は、素敵な食器を見つけては購入し、それに合わせた料理をつくって盛りつけるのが趣味のひとつでした。そのため、食器もたくさん持っていました。ですが、少ないもので暮らす快適さを覚えてからは、食器は家族の人数分だけ持つように。わが家は3人暮らしなので3つずつ。もちろんカトラリーも3本ずつ。 

1軍の食器だけを持つことで、どんな料理を盛りつけても気分が上がります。使わずに持っているだけの「もったいない食器」がなくなりました。

食器を減らしたことで、もうひとつ快適になったことがありました。私は食器洗いが大嫌いで、ズボラなので食器やカトラリーがありすぎると、洗わず新しいものを使ってしまうのです。そしてまた食器洗いに追われることに…。そこで私は、自分の重い腰を上げるためにも、洗わなければならない状況をつくったのです。

そもそも食器の数が少なければ、洗わないと使えません。「使う→すぐ洗う」のサイクルが、キレイを保つのにベストな方法だったのです。食器の数が少ないので食器棚を別で購入する必要もなく、備えつけの棚と引き出しで収納できています。

“専用”のキッチンツールは持たない

わが家では、「1つの役割しかないもの」は極力持たないようにしています。たとえばピーラー。ニンジンの皮もジャガイモの皮も包丁でむけるのに、わざわざ1役しかない調理器具を持つ必要がないと感じるのです。フライ返しもシリコンのゴムベラで対応できるので、お菓子づくりと合わせて2役まかなってくれます。

1つのツールで複数の使い方ができれば、そのぶん持つ量を減らせます。現在持っているものも今後新しく購入するものも、「2通り以上の使い方ができること」が選定基準です。

調味料の詰め替えはしない

調味料をおしゃれな容器に詰め替え、“見せる収納”をしていた時期が私にもあります。ですが、詰め替えるもの容器を洗うもの面倒で続きませんでした。 

また、容器を“見せる収納”にしていると、ホコリもたまりやすく、頻繁に掃除もしなければいけないので私にとっての利点はありませんでした。今は、調味料や油はパッケージのまま、シンク下や冷蔵庫で保管しています。

粉類・顆粒類は、無印のフードクリップで留めるだけ。“見せる収納”にこだわらないことで、手間なくすっきり片づいた状態を保てています。

ストックの最適量を把握する

ラップや食器洗剤といった、キッチン用品のストックを持ちすぎていませんか? わが家では、「ストックは翌月で使い切れる分だけ」と決めています。

また、ラップやアルミホイルは普段使わないので持っていません。食材の保存や下味つけには「アイラップ」(Iwataniのマチつきポリ袋)を使用しますし、料理が残ることがないので、再度温めるためのラップやアルミホイルの出番がないのです。

ただ、これは私のライフスタイルに合わせた選定なので、ラップやアルミホイルが皆さんにとっても不要、ということではありません。自分にとって必要なものと量を把握することで、「ストックがないと不安」という気持ちから解放され、すっきり片づいたキッチンに近づくと思います。

献立を固定化し、冷蔵庫は週1で空っぽに

わが家では、朝食はパンとヨーグルトとフルーツ、夕食は肉料理か卵料理をメインに…といったように、毎日の献立をゆるく固定化しています。そのため、買い出しは週に1回、15分程度で完了。献立に悩む時間も、ムダ買いの出費もなくなります。

この仕組みによって、だいたい1週間で冷蔵庫の中の食材を使いきれるので、フードロスも削減。気にかけずとも、エコになっているのも利点です。