今日は、猫の日(2月22日)。愛猫との「絆」を見直し、さらに深めてみませんか? 愛猫との幸せな暮らしに欠かせないのは、飼い主さんの「正しい知識」。でも、どんなことをすれば“本当に”猫が喜んでくれるのか、あなたは知っていますか? そんな猫のヒミツを、クイズと漫画で楽しく教えてくれるのは、SNSフォロワー14万人と、絶大な信頼と圧倒的人気を誇る、獣医師・にゃんとす先生。

ここでは、にゃんとす先生の新刊『どっちが正しい? 幸せになるねこ暮らし』より、楽しいクイズで、あなたがもっと猫に愛されるための、猫のヒミツに迫ります。

猫が「なでられると喜ぶ」体の部位は?

なでられる場所の好みは猫によって変わりますが、一般的に好きな場所の傾向があります。穏やかな猫ちゃんは、嫌だけど我慢していることもあるので、耳やしっぽの動きも観察し、気持ちを汲み取ってあげましょう!

では、猫がなでられるのが好きな場所はどこでしょうか…?

答えは…

【Bおでこ】でした!

では、なぜ猫は「おでこ」をなでられるのが好きなのか、にゃんとす先生に聞いてみましょう!

「おでこ」や「あご周り」をなでられるのが好きな理由

猫は一般的に頬やおでこ、あごなどのフェロモンを分泌する部位をなでられると喜びます。というのも、猫同士のコミュニケーションの際にはこれらの部位をこすりつけたり、触れ合ったりすることでお互いの親睦を深めます。飼い主さんになでられて気持ちよさそうにするのも、コミュニケーションが取れて喜んでいるのでしょう。

しっぽのつけ根もフェロモンが分泌される場所で、トントンするとお尻をあげて喜ぶのも似たような理由からではないかと考えられます。しかし、しっぽのつけ根は好みが分かれやすく、「最高や! もっとなでろ〜」とどんどんお尻を高くあげる猫ちゃんもいれば、「おい、そこは触るとこじゃねーだろ(ガブッ)」と嫌がる猫もいます。

2002年に行われた研究によると、側頭部やおでこは9割以上の猫が好む一方で、あご周りは5割、しっぽのつけ根は3割程度と好みが分かれたそうです。背中や前足・後ろ足、しっぽなど、フェロモンを分泌する部位以外の場所については正確なデータはありませんが、やはり好みが分かれる印象です。

嫌がるサインを見せるのは、他人よりも飼い主のときが多い!?

おなかも嫌がる猫ちゃんは多いですが、おなかをごろーんと見せてくることもあります。これは、「こんなに無防備になるくらいあなたのことを信頼してるよ」もしくは「へい、飼い主! 一緒に遊ぼうぜ!」という気持ちを表していることが多いです。そのため、前者の場合は「えっ…信じていたのに…触るな!」と噛まれますし、後者はプロレスごっこに巻き込まれてどちらにせよ噛まれます(笑)。

猫が嫌がるサインは、必ずしも噛みついたりパンチしたりするだけではなく、のどを鳴らさずにじっとしていたり、すぐに毛づくろいを始めたりする場合も嫌がっている可能性があります。

ちなみに、嫌なときに見せるネガティブな行動は、知らない他人よりも飼い主になでられたときに多く見られるそうです。信頼している飼い主には遠慮なく「嫌だ!」と伝えられるのかもしれませんね(笑)

猫が「NG」を出す、意外な部屋のレイアウトは?

お次は、意外と盲点になりがちな、部屋のレイアウトについて迫ります。まずは、下の部屋のレイアウトを見てください。

このお部屋にある猫アイテムは、ごはん、飲み水、トイレ、キャットタワー、爪研ぎ。この中に1つ、NGポイントがあります。

さて、猫と暮らすお部屋のレイアウトで、不適切なポイントは、いったいどこでしょうか…?

答えは…

【Dごはん】でした!

では、なぜ「ごはん」のレイアウトがNGなのか、にゃんとす先生に聞いてみましょう!

猫が本当によろこぶお部屋のレイアウトは、こちら!

猫の快適な生活環境をつくるために、気をつけたいポイントは次の5つです。ただし、これは一般的な話で個々の猫ごとに好みは異なります。猫は個性豊かな動物ですので、いろいろ試してみて、愛猫にぴったりのお部屋づくりを目指しましょう!

(1) ごはん

ごはんはトイレと離れた場所に配置しましょう。私たち人間と同じように、猫も食べる場所と排泄する場所を分けたいものです。また、猫砂が飛び散ってごはんが汚れることもありますので、注意しましょう。

(2) 飲み水

水はいろいろな場所に置くとよいです。ごはんの隣だけでなく、猫がくつろぐ場所の近くや寝室など複数箇所に置くようにしましょう。水分補給は猫の健康維持に欠かせないので、猫が気軽に飲める環境を整えましょう。

(3) トイレ

目立たない場所や静かな場所に配置しましょう。ただし、冬場の廊下など寒い場所は避けてください。寒さによってトイレをがまんしやすくなる場合があります。リビングの隅など、飼い主さんがよく過ごす場所に配置するとよいですね。また、複数の猫がいる場合は、トイレをまとめて置くのではなく、分散して配置しましょう。複数のトイレがあると、猫たちがストレスなく利用できます。

(4) キャットタワー

部屋の壁際や窓際に置くとよいでしょう。猫は高い場所が好きで、部屋を見渡せる位置や外の景色を楽しむことができる場所を選びます。また、猫は飼い主さんと同じ目線でコミュニケーションを取りたがることがありますので、ドアの近くに置いて飼い主さんを待ち伏せしたり、ソファの近くで一緒に過ごせる場所にも配置してみましょう。エアコンが苦手な場合は、直接風が当たらないように注意を。

(5)爪研ぎ

猫は爪を研ぐことでマーキングを行っているので、部屋の出入り口付近や角に爪研ぎを置くとよく使ってくれる場合があります。特にオス猫は縄張り意識が強い傾向があります。この場合、より高い場所で爪研ぎをしたいという猫も多く、ポール状の爪研ぎやキャットタワーの麻縄部分を好むこともあります。

どのフードを選べばいいのか、トイレはどこに置くべきか、夜中になぜ走り回るのか、ワクチンや健康診断は必要か…。猫の飼い主であれば、絶対におさえておきたいポイントを網羅した『どっちが正しい? 幸せになるねこ暮らし』。科学的根拠に基づいて解説されているので、もう迷う必要はありません!

また、イラストと漫画は、2匹の猫と暮らすイラストレーター・オキエイコさんによる、全編書き下ろし。猫好き必見の、猫愛あふれる一冊です。2月22日「猫の日」を機に、「うちの子」を「世界一幸せな猫」にしてみませんか?