ものの選び方・持ち方に対して「判断基準」を決めておくと、“本当に必要なもの”が明確に。ムダな買い物が減り、すっきり片づいた家をラクにキープする「3つのコツ」を、ESSEフレンズエディターで整理収納アドバイザーの宮入京子さんがお伝えします。

家が片づく「ものの選び方」3つのコツ

ものが多くて困っている人にとっての大きな課題は、「ものが増えてしまうこと」と「ものが減らせないこと」。この2つの課題を解決するには、片づけをする前に「ものの選び方・持ち方」にフォーカスして考えることが大切です。

【写真】愛用しているフライパン

そこで、ムダな買い物を減らし、家がすっきり片づいた状態をキープできるようになる「3つの判断基準」を紹介します。

 

●1:今あるもので代用・兼用できないか考える

私たちは「持たなければならない」という思い込みがあります。
たとえばキッチン用品をセットでそろえようとしたり、〇〇専用ピーラー、大きさや形がさまざまな保存容器など…勝手に「必要」と思い込んでいますが、よく考えてみると結構いらないものも多いのです。

私も大・中・小サイズがセットになったボウルを持っていましたが、中サイズがあれば事たりることに気がつきました。

小さいボウルはどんぶりで、大きいボウルはサラダボウルで代用してみると不自由なく使えることがわかり、キッチン収納にも余裕ができて感激しました。

ほかにも炊飯器が壊れたのを機に買い替えを検討しましたが、鍋でご飯を炊いてみたら、意外と簡単でおいしく仕上がりました。しかも、炊飯器ぶんのスペースがあいてキッチンもすっきりしました。

 

●2:10年先でも買いたせる定番商品を選ぶ

私は収納用品や保存容器、お皿やカトラリーなど長く使うものは、デザインがシンプルで形が決まっているなど「10年先でも買いたしができるか」を考えて、定番商品を選んでいます。

そうすれば、数年後買いたそうとしたら廃盤になっていて結局全部買い替える…という状況にもなりにくく安心です。

また、ロングセラーの定番商品はシンプルなデザインのものが多く、飽きずに使い続けられるのも魅力です。

無印良品のファイルボックスは、さまざまな形やサイズがそろい、家じゅうの収納に使えるお気に入りアイテムのひとつ。無印良品の収納用品や雑貨はロングセラーの定番商品が多く、手に入りやすいのでおすすめです。

●3:「一生もの」か「消耗品」かで適正価格を決める

新しくものを買うときは、「高かったものは捨てられない」「安く買ったものはすんなり捨てられる」という人間の心理を活かして適正価格を決めるのがおすすめです。

私の場合、鍋は半永久的に使用できるステンレス製の高品質なものを選び、毎日使うフライパンは、いずれテフロン加工がはがれるので買い替える想定で安くすませています。自分の好みや品質、お手入れのしやすさなどに加え、「一生ものか消耗品か」を考慮して価格のバランスが取れているものを選ぶことが大切です。

このようなもの選びの基準があると、余計なものが増えず、かつ手放しやすくなるので、大がかりな片づけをしなくても自然に家が整っていきます。

「欲しい」と思った商品があったら、今回紹介した「3つの判断基準」を参考に、よく考えてから購入するようにしましょう。案外「いらないかも?」と思うものもあるかもしれませんよ。