難しい技術は一切必要なし。まっすぐ縫うだけ、四角い布を縫い合わせるだけ…。そんなふうに、初心者でも簡単につくれると人気の布小物作家・石川ゆみさんに、シンプルでおしゃれな布小物のつくり方を教えてもらいました。

好評発売中の『増補改訂版 シンプルな生地でつくるバッグと雑貨』(扶桑社刊)より、今回は、キッチンクロスのお弁当バッグのつくり方です。

1時間で完成!「キッチンクロスのお弁当バッグ」のつくり方

「リネンの人」というイメージがすっかり定着してしまったくらい、私はリネンが大好き。ガンガン洗えるし、洗ったあとの独特のシワ感と、生地によって表情がまるで変わるところも気に入っています。

こちらは、お気に入りのリネンのキッチンクロスにシミがついてしまったので、カットしてきれいな部分を生地として使いました。

持ち手はコットンテープを輪にしてつけるだけ。簡単ですしデザイン性も出ます。

お弁当を入れる以外にも、お財布や携帯電話など最小限の手荷物でお出かけしたいときに便利です。

リネンは、使うほど、洗うほどに繊維が細くやわらかくなり、風合いが増していきます。
自分だけの生地になるリネン。その変化も、ぜひ、楽しんでください。

●キッチンクロスのお弁当バッグのつくり方

【材料(1個分)】

キッチンクロス(縦46×横30cmにカットする) 1枚 コットンテープ(幅2×124cm) 1枚 麻ひも(70cm) 2本

【でき上がりサイズ】

縦15×横28×マチ10cm

テープのサイズは含みません

【つくり方】

(1) キッチンクロスはすべての辺にジグザグミシンをかける。コットンテープは輪にする。テープの両端を中表に合わせ、1cmの縫いしろで縫う。縫いしろを割り、アイロンをかける。

(2) 図の位置にコットンテープを(つぎ目が上下中央にくるように)縫いつける。

(3) 中表に二つ折りし、上辺から10cmの縫いどまりまで1cmの縫いしろで両脇を縫う。

(4) 縫いしろを割り、アイロンをかける。図のように両端のあき口を縫う。(3)の底の折り目のラインと脇を合わせて左右の角を起こし、三角の底辺ラインが10cmになるところを縫ってマチをつくる。

(5) 袋口を3cm折ってアイロンをかける。布の端をミシンで縫って、ひも通し口をつくる。表に返す。

(6) (5)のひも通し口に、麻ひもを左右から1本ずつ通す。それぞれのひもの両端を片結びする。

月刊誌『ESSE』での連載をまとめた、石川ゆみさんの簡単につくれるバッグと雑貨の本が、本のサイズもページ数もアップして復刊。新たな作品と、生地選びから現在のアトリエでの制作の様子などを撮りおろし、文字もつくり方も大きく、読みやすくなりました。

リネンやコットンを中心としたシンプルな生地でつくる約40点のバッグと雑貨の作品とつくり方を掲載しています。石川ゆみさんの『増補改訂版 シンプルな生地でつくるバッグと雑貨』(扶桑社刊)は、好評発売中です。