近隣住民と言葉を交わす木村佳乃。左には、“自宅ガードマン” が待機する白い車が……

 憂いを帯びた目は、それでも美しい――。

 都内屈指の高級住宅街で、近隣住民と世間話に花を咲かせるのは木村佳乃だ。彼女の夫・東山紀之は今、逆風の真っただ中にいる。

「9月5日、性加害問題を受けて辞任したジュリー社長に代わり、東山さんは旧ジャニーズ事務所の新社長に就任しました。同社は社名を『SMILE‐UP.』に変更し、性加害を受けた被害者への補償に専念することになりました。芸能事務所としては、別に新会社を立ち上げて、各タレントとエージェント契約を結ぶ予定です」(芸能記者)

 こちらの “新会社” についても、同様に “東山社長” が代表を務めるとされていた。

「ところが10月31日になり、東山さんが新会社への社長就任を辞退し、代わりに女優・のんのエージェントを務める株式会社スピーディの福田淳社長が就任すると報じられました」(同前)

 辞退の背景には「テレビ局からの “恨み” がある」と語るのは、テレビ局関係者だ。

「『SMILE-UP.』の社長に就任するにあたり、東山さんはメインキャスターを務める『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)を、9月3日の放送をもって降板しました。突然の出来事で、現場への挨拶すら一切なし。出演せずとも、翌週の放送時に現場に顔を出してくれるのかと思いきや、それもありませんでした。

 ほかにもいくつか東山さん絡みで企画していた番組がありましたが、すべて頓挫し、対応を迫られた局員は大変でした。『お礼を言いたかった』と、東山さんを慕うスタッフもいますが、一部から恨みを買ったのは間違いないです」

 別のテレビ局関係者も、東山についてこう証言する。

「昔から『上には弱く下には強い』タイプです。たとえば、局内の喫茶店で番組の打ち合わせの最中に、局のお偉いさんが通ると、さっと立って挨拶に行ってしまう。当然、こっちはムッとしますよ。

 東山さんがトップでは、求心力を維持できない……。“社長辞退” にはそういう背景もあると思います。矢面に立たされる東山さんを心配して、妻の木村さんも辞退に賛成したそうですよ」

 旧ジャニーズ事務所の再建計画も、東山の将来に暗い影を落としている。

「新会社は、『SMILE‐UP.』から独立した会社になる予定です。しかし、芸能事務所として運営するためには、所属タレントから生まれた権利、会員組織、スタジオなどの旧ジャニーズの資産が必要です。新会社は、それらを『SMILE-UP.』から有償で買い取る必要がありますが、そのためには資金が必要です」(M&A業界関係者)

 そこで、レコード会社による連合出資計画が噂されているという。

「吉本興業と同じ仕組みです。吉本興業は非上場化する際に、民放キー局や大手広告代理店などが共同で株を買い取りました。ジャニーズもソニーなど縁の深いレコード会社が、共同で出資すればいいわけです。

 そして『SMILE‐UP.』はこの “売却” による利益で補償をおこなえばいい。実際、水面下でこうした動きがあると聞いています。被害者に補償する金額が算定できていませんが、『SMILE-UP.』の現株主であるジュリー前社長の手元には300億円程度は残るはず。
実質 “退職金” ですね。東山さんは、事業をおこなう機能のない “空っぽ” の会社に残されることになります」(同前)

“ジャニーズの長男” にとって、あまりに寂しい結末……。

 さらに東山は近隣住民とも “火種” を抱えている。

「性加害問題が騒ぎになって以降、東山さんの自宅の前にガードマンとおぼしきスーツ姿の男性が、白いレンタカーに乗って朝から晩まで張りついているんですよ」(近隣住民)

 ところがこのガードマン、ある重大な “コンプライアンス違反” を犯していた。

「東山さんの家のトイレを使えないのか、すぐ近くの駐車場の隅で、立ち小便をするんです。迷惑ですよ」(同前)

 SMILE-UP.は「そのような事実を認識しておりません」と話すが――。

 自宅でこんな “下半身” トラブルが起きてしまっては、清廉潔白な新会社の社長には向かないか。

 写真・吉田 豊、梅基展央