大きな家は建てられないけど、広くて気持ちのいいLDKを実現にするには? 予算の都合で、延床面積20坪台の家づくりをすることになった日刊住まいライター。「天井高上げる」「吹き抜けに大きな窓をつくる」「らせん階段を採用」などの工夫で、のびやかで快適なLDKにすることができました。効果について詳しく語ります。

予算の都合で延床面積20坪台の家に

筆者は妻と子ども2人(3歳と0歳)の4人家族。2017年に工務店で、延床面積27.25坪の注文住宅を建てました。

アパートで生活している頃から、DIYで暮らしやすい部屋にしていた筆者。家を建てるときは、快適な家になるよう、実現したいことがたくさんありました。しかし、工務店との最初の打ち合わせで、その夢はもろくも崩れることに。実現したいことをすべて伝えると、想像を超える見積もりが出たのです。

上はわが家の1階の間取り図です。このように予算に合わせて、かなりコンパクトな家になりました。それでも、開放的に感じられるような工夫を凝らした結果、家族4人でも窮屈に感じないLDKを実現することができました。

さっそく写真とともに、4つの工夫で広く感じられるようになった、わが家のLDKを紹介します。

 

天井高を約270cmにしたことで、LDKが広く感じる

わが家のLDKは一部吹き抜けに。天井を張っている部分でも、高さは約270cmあります。一般的に天井高は240cm前後と言われていますから、30cmほど天井が高くなっていることに。

わが家のリビング部分の広さは、6畳ほどしかありません。しかし、この30cmの違いでゆったりとした空間に。ソファに座ったときに、ゆったりと景色を眺めながらくつろげます。

 

ちなみにわが家は、天井の仕上げに板やクロスを張ってはいません。それらの仕上げをせずに構造材を現しているため、その分も天井が高くなっています。

吹き抜けの大きな窓をつくって、LDKの開放感がアップ

わが家は掃き出し窓を1階リビングに2つ、吹き抜け上部にFIX窓を2つ設けています。庭につながる場所に窓を多く配置したことで、外とのつながりが増しました。実際のリビングの畳数以上の広さを感じて生活しています。

また、この窓から十分な採光が得られるため、日中は照明を必要としない明るく開放的なLDKとなりました。窓は大きな出費でしたが、断熱性能に優れた複層ガラスを採用。

軒も出したことで、夏は日差しをカットして、冬はLDKの奥まで日差しが届きます。ですから、季節を問わず快適に過ごせています。

 

階段のスペースもLDKに取り込む

リビングの吹き抜けに部分に、らせん階段を設けました。これにより、別に階段スペースをとる必要がなくなり、広いLDKを確保できたと言えると思います。

階段スペースまでリビングに取り込んでしまった、と言った方がいいかもしれません。

広くするために玄関とLDKの間には廊下を設けず

わが家は延床面積が20坪台のコンパクトハウスであるため、各部屋のスペースが限られています。そのため、玄関を2畳にして、玄関とLDKの間には廊下を設けず、その分のスペースをLDKにあてました。

玄関を2畳にしたことで玄関収納に限りがありますが、代わりにわが家は、屋外に物置を設置。子どもの外遊び用のオモチャやアウトドアグッズを物置に収納しています。

屋外の物置を活用すれば、建築面積を広げるよりもコストを抑えることができます。わが家のようにコンパクトな家には、必須と言えるかもしれません。

 以上、わが家のLDKを紹介しました。延床面積20坪台のコンパクトハウスですが、家族4人で気持ちよくLDKで過ごしています。