世界的なスマートフォンや家電のメーカーであるSamsungが、紛失した貴重品の行方を追跡できるスマートタグ「Galaxy SmartTag2」を、2023年10月11日から全世界で発売すると発表しました。バッテリーは500日以上も持続するほか、拾い主がタグをスキャンすることで持ち主の連絡先を確認できる機能も搭載されているとのことです。

Introducing New Samsung Galaxy SmartTag2: Smarter Ways To Keep Track of Valuables - Samsung Global Newsroom

https://news.samsung.com/global/introducing-new-samsung-galaxy-smarttag2-smarter-ways-to-keep-track-of-valuables



Galaxy SmartTag 2 will cost $30, still Samsung phones only

https://9to5google.com/2023/10/04/samsung-galaxy-smarttag-2-price-release-date/

Samsung's $30 Galaxy SmartTag 2 arrives on October 11 with an all-new design

https://www.engadget.com/samsungs-30-galaxy-smarttag-2-arrives-on-october-11-with-an-all-new-design-082947760.html

「Tile」やAppleの「AirTag」などのスマートタグは、財布やカバンの中に入れておくことで、万が一これらが紛失した場合でも位置を追跡することが可能です。実際、航空機の受託手荷物にAirTagを忍ばせておいたおかげで、紛失した荷物がどこにあるのか知ることができたという事例が相次いで報告されています。

大事なカバンが空港で行方不明になり「そんな荷物はない」と航空会社に言われたマジシャンがAirTagでカバンの在り処を突き止める - GIGAZINE



新たにSamsungは、自社製スマートタグの「Galaxy SmartTag2」を2023年10月11日から全世界で発売すると発表しました。「Galaxy SmartTag2」は前モデル「Galaxy SmartTag」の後継モデルであり、デザインや機能面でのアップデートが施されたとのこと。

「Galaxy SmartTag2」の見た目はこんな感じ。楕円(だえん)形で、片側に内側が金属でコーティングされたリングがあります。



このリングにカギや荷物の一部を通すことで、「Galaxy SmartTag2」が貴重品本体と離ればなれになってしまうのを防ぐことが可能です。IP67の防塵(ぼうじん)・防水性能も備えているため、屋外に持ち出す荷物やペットなどにも使用できるとのこと。さらに、省電力モードでのバッテリー持続時間は最大700日間で前モデルの2倍以上になっており、ノーマルモードでも前モデルを50%上回る500日間のバッテリー持続時間を誇るとされています。



「Galaxy SmartTag2」はBluetooth Low Energy(BLE)と超広帯域無線(UWB)の両方に対応しており、Samsung GalaxyスマートフォンのAR機能を活用してスマートタグまでの距離と位置を視覚的に表示し、ユーザーをスマートタグまで誘導する機能も搭載されています。

また、スマートタグ本体をLost Mode(紛失モード)に切り替えることで、ユーザーが事前に登録しておいた連絡先情報をタグから読み取れるようになる新機能も搭載されています。紛失モードで表示される連絡先情報は、NFCリーダーとウェブブラウザを備えたすべてのモバイルデバイスで読み取ることが可能で、拾い主が持ち主に直接連絡して落とし物を引き渡すことが容易になります。

テクノロジー系メディアは「Galaxy SmartTag2」の欠点として、記事作成時点ではSamsung製デバイスでのみ機能するという点を挙げています。これは追跡ネットワークでも同様であり、今後SamsungがGoogleのFind My Deviceネットワークに対応するのかどうかが注目されるとのことです。

なお、SNS上では「Galaxy SmartTag2」のデザインがダサいという指摘もありますが、実際にAppleのAirTagを使用していたユーザーからは、「AirTagは見た目がいいもののクローム部分が傷つきやすいため、Samsungの方がデザイン的にもいい」という声も上がっていました。