練習後にインタビューに応じてくれた齋藤。興味深いエピソードが次々に飛び出した。(C)SOCCER DIGEST

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 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第32回は、ベガルタ仙台に加入したMF齋藤学だ。

 変幻自在のドリブラーとして知られる齋藤は、横浜F・マリノスでプロキャリアをスタート。当初は自分の持ち味発揮に苦しむも、愛媛FCへのレンタル移籍を経験し、才能が開花。トリコロールの10番に加えて日の丸も背負い、ロンドン五輪、ブラジルワールドカップのメンバーに選ばれた。

 その後、川崎フロンターレと名古屋グランパスを経て、韓国の水原三星、オーストラリアのニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツでプレー。今夏から再び日本を活躍の舞台とするなか、33歳の今を尋ねた。

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 オーストラリアのシーズンが終わったのが、4月の末。ちょっとオフシーズンを挟んで、次のチームをどうするかってなって、この仙台に入って、最初に試合に出たのが8月の1週目です。3か月のオフを挟んで試合に出始めているので、徐々にどんどん、身体や頭がフィットしてきているかなと。

 ベガルタ仙台はみんな良い人が多いというか、ご飯に誘ってくれたり、昨日とかも同じくらいの歳の選手たちで集まって、ご飯を食べたりしているので、プライベートな部分も含めて、結構話せています。やっぱり、ピッチの上でも話はすごく多くなってきているかなと思います。

 仙台の街はまだそんなに知らないですね。入って1か月なんで。でも焼肉を食べに行って、牛タンとか食べたら、やっぱり仙台で牛タン食べると美味しいって話は、それこそ昨日とかもしていますし。でも名産品は牛タンしか食べてないな。

 全然、外に出る時は出ますよ。マリノスやフロンターレにいた時はもう、ほぼ地元のようなものなので。名古屋に行った最初はちょっと、戸惑いみたいなものもあって、コロナもあったので、外に出ることがそもそもなかったですね。

 多分、名古屋とかに比べると、仙台で声を掛けられることは多いですね。普通にご飯屋さんに行ったりします。

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 ベガルタには在籍18年の大ベテランであり、クラブの象徴、梁勇基が在籍する。41歳の言動から得る学びは、非常に多いようだ。

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 そんなに深くは話してないですけど、やっぱり存在感はすごくあるし、声掛けとか、色々考えて話しているのもすごく伝わってきます。

 マリノスだったら中澤佑二さんや中村俊輔さん、フロンターレだったら中村憲剛さんみたいに、韓国でもそうだったんですけど、僕がいるところには結構、そういうレジェンドになるような選手がいたので。そういう選手がいると、やっぱり締まると感じています。
 
 あとは喋っていて、このチームにないプレーを僕がした時に「それ、あんまりない。このチームであんまりないことだから、それを増やせたらいいね」みたいな、そういうアドバイスも練習中とかにももらえるので、すごく話していて、面白いというか、楽しいです。

 自分も33歳になって、経験もそうですし…。まあ、経験してるってのは大きいですけど、 それはね、年を取れば当たり前のことなので。年を取ったなと思いますけど、だからってこう、何が変わったかって言われると、一概には言えないですね。

 切れ味鋭いドリブルや長年の経験で培った判断力で、ベガルタの攻撃を活性化させる齋藤。では、バイタルエリアで意識している点は何なのだろうか。

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 そのエリアを攻略することで、得点に繋がるというか、そのバイタルエリアを使い切れるチームがやっぱり強いチームだなと思っています。

 というか、そこの場所を使って、直接シュートを打てれば、得点には近付くと思いますけど…。やっぱり相手はそこを使われたくないから、そこのエリアを使った時に、より相手がそこに集中して、外が空くっていう。だから、バイタルエリアをいかにチームとして使えるか。

 多分、(元日本代表監督のアルベルト・)ザッケローニの時もそうですし、誰の時だっけな…どこかの監督の時とかも、すごくこう、戦術的にバイタリアを空けさせようって、ボランチがこっちに寄せてここを作ろうって練習をすごくやる監督がいて、ちょっと誰だか思い出せないんですけど。

 それぐらい、やっぱりチームとして、そこを空けさせる。相手からしたら、そこを空けさせたくないから、そこに多分ボランチとか、選手を配置すると思うので、なるべくボランチを横にずらしたりするサッカーができれば。
 
 今、マンチェスター・シティとか、レアル・マドリーもそうですけど、あんまりバイタルを使うというか…バイタルの手前ぐらいで、バイタルに入れる雰囲気を出しながら、外に出して、外の三角形を使ったりとか、外で四角形を作ったりしているチームがヨーロッパだと多いので。

 昔のロベルト・バッジョとか、ああいうファンタジスタが輝いていた時代よりかは、バイタルってそんなに使わなくなった印象はありますね。今はちょっと斜めというか、ペナルティエリアの45度ぐらいで裏取り、ポケットって言ったりしますけど、あそこの裏を取りに行ったり。

 マンチェスター・シティがやってるじゃないですか。マリノスも2020年ぐらいにやってましたけど。だから、バイタルエリアを使うってよりかは、そこに意識させて外を使うのが今は結構、主流というか。そういう風に使うようになっているのかなと、僕はサッカーを見ていて思います。

※後編に続く。次回は9月29日に公開予定です。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)