ブラックマジックデザイン、「Blackmagic Videohub 12G」発売説明写真

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Blackmagic Designは、新製品Blackmagic Videohub 12Gの3機種を発売した。ラインナップと希望小売価格は以下の通り。

  • Blackmagic Videohub 10×10 12G:税込198,800円
  • Blackmagic Videohub 20×20 12G:税込341,800円
  • Blackmagic Videohub 40×40 12G:税込569,800円

Blackmagic Videohub 12Gシリーズでは、ルーターにすべてのSDI機器をつなぎ、電子的に接続が可能。乱雑なケーブルの排除を特徴としている。あらゆるビデオ入力をあらゆるビデオ出力に接続でき、単一のビデオ入力を複数のビデオ出力に接続でき、スタジオの複雑な系統図を排除できる。繰り返しの変更や、緊急事態にも対応できる高い柔軟性が得られるという。

また、マスタリングに冗長性を得るために複数のHyperDeckレコーダーも使用可能。複数の配信プロセッサーにビデオをルーティングし、使用している全てのプラットフォームで放送を行うこともできる。Blackmagic Videohub 12Gは、ATEMスイッチャーに入力を追加にも使用できるという。

内蔵のフロントパネルではビデオのルーティングができ、外付けハードウェアパネルの設置スペースがないライブプロダクションの機材ラックに最適としている。フロントパネルはVideohub Master Control Proと似ており、ナビゲーション用のスピンノブ、すばやい操作が可能な直接入力ボタン、ラベル表示に対応したLCDを搭載。パネルがルーターに内蔵されているので、LCDでライブビデオも確認でききる。また、LCDはルーターの設定変更用のメニューにも対応している。

Blackmagic Videohub 10×10 12G

Blackmagic Videohub 12GはLCDを内蔵しているので、ルーターの全入力のライブビデオを表示可能。ルーティングを変更する前に、ライブビデオとしてルーターの全入力を確認できる。ライブビデオの下にはラベルが表示されるので、どのビデオの入力を見ているのか簡単に把握できる。ルーターのソースをスクロールすると、アルファベット順に各入力をライブビデオとして表示することが可能。これは、入力のビデオフォーマットが異なる場合でも問題ないという。

また、ビジュアル・ルーティングに対応しているため、SDIモニターを追加せずにビデオ入力を確認できるので、スペースが限られている移動用の機材ラックに最適としている。

Blackmagic Videohub 12Gの全機種に搭載されている12G-SDI接続はマルチレートに対応しているため、2160 60PまでのあらゆるSD、HD、Ultra HDビデオフォーマットをサポートしており、SD、HD-SDI、3G-SDI、6G-SDI、12G-SDI機器を接続可能。Blackmagic Videohub 12Gは、同じルーターであらゆるビデオフォーマットを同時にルーティングできる。40×40モデルでは最大40のビデオフォーマットを同時にルーティング可能。12G-SDIは、単一のBNC接続で高フレームレートUltra HDに対応でき、一般的なHD機器にも簡単に接続できる。12G-SDIは、既存の機材だけでなく、将来的に新しい機器を導入した場合にも対応できる将来を見据えたテクノロジーとしている。

Videohubは、すべての12G-SDI入力にSDIリクロッキング機能を搭載。SDIリクロッキングは、ビデオ信号を最高品質で再生成する。長いケーブルを使用すると信号が劣化するため、この機能は非常に重要としている。

高価なデジタルプレミアムケーブルは、この劣化を多少抑えることができるが、ケーブルが長くなれば、この品質劣化を完全になくすことはできない。SDIリクロッキング機能により、スタジオの全SDI機器が再生成された信号を受信し、ジッターが改善される。長尺のケーブルを使用しても、ビデオが途切れることはないとしている。

Blackmagic Videohub 20×20 12G

Blackmagic Videohubルーターの全機種は遠隔操作が可能。これは、建物内の異なる場所にあるルーターに機器が接続されている大規模な放送スタジオでは欠かせない機能としている。ハードウェアパネルは2種類を取り揃えている。Videohub Master Control Proはフロントパネルと似ており、スピンノブ、LCD、ショートカットボタンを搭載。

Videohub Smart Control Proには全ボタンが搭載されている。また、カスタマイズ可能なので、各ボタンをルーター入力にプログラムし、単一のルーター出力をコントロールできる。パネルのボタンを押すだけで、ルーター出力を瞬時に変更可能。各ビデオモニターの下に、スマートパネルを設置すると最も効率良く機能するという。

低コストで、外部ルーターコントロールを実行したい場合は、無償でダウンロードできるVideohub Software Controlが最適としている。Videohub Software ControlはMacとWindowsの両方に対応しているため、クリエイティブな作業に使用している既存のコンピューターで起動可能。ソフトウェアは押しやすい大きなボタンで構成されており、各ボタンはルーター入力およびルーター出力にカスタマイズできる。また、視覚的に把握しやすいようにアイコンが割り当てられている。ボタンが大きいので、タッチスクリーンPCで使用するのに最適。ソフトウェアを大画面のXYコントロールパネルとして使用できる。Apple iPad用のソフトウェアもダウンロード可能だという。

Blackmagic Videohub 40×40 12G

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

コンパクトなオールインワン型ルーターシリーズの新しい機種を発表する必要があるとずっと考えていました。新モデルのデザインは改善され、テクノロジーも向上しています。Blackmagic Videohubの新シリーズを発表できることを大変喜ばしく思っています。

このシリーズの全機種は12G-SDIに対応しているので、2160 60Pの高フレームレートまでのSD、HD、Ultra HDビデオを、あらゆる組み合わせで同時に接続・ルーティングできます。ゼロレイテンシーなので、ライブプロダクションや放送に最適です。これらの新機種を皆様がどのように使用しているのかをお聞きするのを楽しみにしています!


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