水中ウォーキングの消費カロリーは?ダイエットに効果的な歩き方を解説

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水中ウォーキングは、カロリー消費をしながらさまざまな効果が得られるとして、ダイエット目的や健康維持のために始める人も多いです。

しかし、間違ったやり方で行うと体に負担がかかりやすくなったり、効果を得にくくなったりします。

今回は、水中ウォーキングの消費カロリーやダイエット効果、正しい歩き方について解説します。

水中ウォーキングの消費カロリー

まずは、気になる水中ウォーキングの消費カロリーを見ていきましょう。

運動の消費カロリーは、「METs(メッツ)×体重(kg)×運動時間(h)×1.05」の計算式で求めることができます。

METsとは運動強度を表す単位で、水中ウォーキングは4.5METsです。

上記の計算式を使って計算すると、水中ウォーキングの消費カロリーは以下のようになります。

体重 運動時間 消費カロリー 50kg 30分 118kcal 1時間 236kcal 60kg 30分 142kcal 1時間 284kcal 70kg 30分 165kcal 1時間 331kcal

陸上ウォーキングの消費カロリー

陸上で行うウォーキングの運動強度は、3.5METsです。

前述した計算式で計算すると、陸上ウォーキングの消費カロリーは以下のようになります。

体重 運動時間 消費カロリー 50kg 30分 92kcal 1時間 184kcal 60kg 30分 110kcal 1時間 221kcal 70kg 30分 129kcal 1時間 257kcal

(出典:身体活動のメッツ(METs)表,国立健康・栄養研究所)

陸上ウォーキングの消費カロリーについては、以下の記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

水中ウォーキングのダイエット効果

歩く時間が同じでも、水中ウォーキングは陸上ウォーキングに比べてより効率的にカロリーを消費できるほか、水の特性を活用することでさまざまな効果を得ることができます。

ここでは、水中ウォーキングのダイエット効果について紹介します。

脂肪燃焼効果

水中ウォーキングは、酸素を使って筋肉を動かす有酸素運動なので、脂肪燃焼効果が期待できます。

また、人間の体には体温を一定に保とうとする「恒常性」と呼ばれる働きがあり、水の中では立っているだけでもエネルギーを消費します。

そのため、陸上でウォーキングするよりも効率良く脂肪を燃焼することができ、ダイエット効果を高めることができるのです。

筋肉増強効果

水中ウォーキングでは、水圧や水の抵抗によって筋肉に適度な負荷をかけることができます。

ウエイトトレーニングのようなキツさは少ないので、運動が得意でない人でも無理なく筋肉を鍛えることができるでしょう。

さらに、筋肉量が増えると基礎代謝がアップし、痩せやすく太りにくい体づくりにつながります。

心肺機能向上

水中ウォーキングでは、しっかりと呼吸しながら歩く必要があるので、心肺機能が向上します。

心肺機能が向上することで基礎代謝も高まり、ダイエットに効果的です。

また、持久力もアップするため、日常生活で必要な階段の上り下りをはじめ、これまでつらいと感じていた動きも以前より行いやすくなるでしょう。

ダイエットに効果的な水中ウォーキングのやり方・歩き方

水中ウォーキングはダイエットに効果的なトレーニング方法ですが、どんなやり方でも良いというわけではありません。

続いては、しっかりと効果を得るために正しい水中ウォーキングのやり方や歩き方について解説します。

ウォーミングアップ

水中ウォーキングを行う前には、ウォーミングアップしておくことが重要です。

筋肉をほぐし、関節を伸ばしておくことで足がつったり、もつれて転倒したりなどのリスクを軽減することにつながります。

ウォーミングアップは次の手順で、上半身・下半身それぞれを軽く動かしておきましょう。

■上半身 両腕の力を抜き、肩を回す 肘を胸につけるようにして、肩を伸ばす 肘を頭につけるようにして下に押し、上腕と脇を伸ばす 両腕を組んで上や横、後ろに伸ばす 手を頭に添えて、首を左右に軽く曲げる 体を左右に回し、上半身の力を抜く 手首をしっかり回す ■下半身 片足を後ろに引いてつま先を地面につき、もう片方の足を軽く曲げて甲をしっかり伸ばす(両足行う) 左右のアキレス腱とふくらはぎを伸ばす 膝の屈伸を行う 膝を回す 伸脚運動を行う 足首をしっかり回す

基本の歩き方

水中ウォーキングの基本の歩き方は、前歩きと横歩きの2種類です。

■前歩きのやり方 視線を下げないように意識しながら、背筋を真っ直ぐ伸ばす 両手を広げてバランスを取り、前に1歩ずつ進む

水中ウォーキングでは、つま先で床を蹴るように歩くのがポイントです。
また、手は平泳ぎのように大きく水をかきましょう。

前歩きをしっかり行うことで、太ももの前側の大腿四頭筋やすね部分の前脛骨筋(ぜんけいこつきん)を効果的に鍛えることができます。

■横歩きのやり方 視線を下げないように意識しながら、背筋を真っ直ぐ伸ばす 進行方向とは逆側の足を軸足にして、重心を乗せたまま肩幅程度に足を開く 進行方向に開いた足に重心を移動させ、もう一方の足を踏み出して両足をそろえる

横歩きでは、股関節まわりの筋肉を重点的に鍛えることができます。
また、両足がそろったときにお尻に力を入れるほか、腹筋を意識することが大切です。

ダイエット効果を高める歩き方

前歩きや横歩きに慣れてきたら、次はダイエット効果を高める歩き方にも挑戦してみてください。

ここからは、早歩きと大股歩きについて紹介します。

■早歩きのやり方 視線を下げないように意識しながら、背筋を真っ直ぐ伸ばす 足は弾むように前に出し、手は犬かきのように動かす

早歩きというよりも、水中でジョギングをしているイメージです。
歩くスピードが速くなると水の抵抗も大きくなり、より効果的にトレーニングができます。

■大股歩きのやり方 視線を下げないように意識しながら、背筋を真っ直ぐ伸ばす 足はかかとから大きく踏み出し、手でしっかりと水をかく

大股で歩いた場合も水の抵抗が大きくなるほか、使う筋肉も多くなるので脂肪燃焼効果が高まります。
大股での前歩きに慣れてきたら、横歩きも大股で行ってみるのがおすすめです。

クールダウン

早歩きや大股歩きを行った後は、そのまま水中をゆっくりと歩きながらクールダウンをしましょう。

プールを出た後は、足や腕の筋肉、首や肩を伸ばすことを意識しながらストレッチを行います。1ヶ所につき15~30秒ほどかけてゆっくり行うのがポイントです。

水中ウォーキングでカロリーを消費してダイエットに活かそう

水中ウォーキングは陸上でのウォーキングよりも消費カロリーが多く、脂肪燃焼効果や筋力アップ、心肺機能向上といったさまざまな効果があり、ダイエットや健康維持におすすめです。

また、水の浮力によって関節への負担を軽減でき、歩き方によって水の抵抗も調整できるため、運動が苦手な人でも始めやすいのではないでしょうか。

ウォーミングアップやクールダウンを忘れずに、正しい姿勢を意識しながら無理のない範囲で行ってみてください。