″高山市街スルー″最後のトンネル着手「高山清見道路」上高地・松本へさらに快適に
中部縦貫道(高山〜松本)の"足がかり"とも言うべき区間です。
東海北陸道から平湯方面へ市街をバイパス
高山ICから先へ工事が進む中部縦貫道「高山清見道路」(画像:国土交通省)。
広域ネットワーク道路「中部縦貫自動車道」の一環として岐阜県高山市内で進められている「高山清見道路」のうち、未着工最後のトンネルとなる「坊方トンネル」が着工を迎えます。着工式は12月11日に実施予定です。
「高山清見道路」は、東海北陸道の飛騨清見ICと高山市街をつなぐ15.2kmが、2007年までに開通済み。飛騨地方の中心地・高山が高速道路で直結され、アクセスが飛躍的に向上することとなりました。
今回事業中なのは、さらに高山市街を北側で東へ突っ切り、旧丹生川村まで伸びる延長9.5kmの区間です。高山から乗鞍・上高地・松本方面へ向かうルートの玄関口で、これまで東海北陸道からの通過交通が高山市街を抜ける際に渋滞を引き起こしていましたが、バイパスルートを整備することでその解消を図ります。
工事着手は2013年。3年後に市街地側の上野第1トンネル(延長480m)、2018年に上野第2トンネル(延長320m)が貫通していました。最後の「坊方トンネル」は設計変更などを経て、ようやく工事開始となります。
高山市街から長野県へ抜ける国道158号は延々と山道がつづき、ドライバーを疲弊させるポイントです。丹生川から安房峠道路までの高規格道路はまだ事業化されておらず、そのうち東半分の「日面〜平湯」工区が、昨年12月に都市計画決定・環境アセスの前段階であるルート選定など初期調査に取り掛かっているという状況です。