本誌が取材していた「餃子の王将」大東隆行社長(2010年当時)

 9年越しの逮捕劇が日本を騒がせている。

「餃子の王将」を展開する「王将フードサービス」の前社長・大東隆行氏が、本社前で射殺されたのは、2013年12月19日のこと。

 長く犯人逮捕に至っていなかったこの事件だが、2022年10月28日、京都府警は、特定危険指定暴力団・工藤会系の組幹部である田中幸雄容疑者(56)が関与した疑いが強まったとして、殺人と銃刀法違反の疑いで逮捕した。

「京都府警は、殺害現場付近に残されたたばこの吸い殻に付着したDNA型が一致したこと、現場からの逃走に使ったとみられる小型オートバイに残った硝煙反応、男の事件直前の足取りなどから、今回の特定に至ったと報道されています。

 たばこの吸い殻に付着したDNAの型と、田中容疑者のものが一致したのは、2015年6月頃でした。しかし、それだけでは第三者が捨てた可能性を否定できず、捜査は長期化しました。

 逮捕の決定打となったのは、この吸い殻が『この場で消されたと推定できる』とする鑑定書を京都府警が得たことでした。

 田中容疑者は、現在、福岡県内の刑務所に収監中。2008年、大手建設会社『大林組』社員らが乗った車に発砲した件で、2019年11月、銃刀法違反などの罪で懲役10年の判決を受けています。

 ただ、これまでの捜査で田中容疑者と大東さんとの間に接点は確認されておらず、何者かに依頼されて犯行に至った可能性も否定できません。警察は、背景を含め、慎重に捜査を進める方針です」(週刊誌記者)

 事件開始から9年越しの容疑者逮捕に、SNSでは京都府警への賞賛が集まっている。

《警察すごい。執念やな、、、》

《警察はめっちゃ達成感あっただろうな 9年間泥水を飲まされた感覚だろう》

《もう迷宮入りだと思ってた。 裏付け捜査大変だったんだなぁ》

《もう9年も前の事件なんですね。警察の執念には敬服します》

 事件の背景など、いまだ不可解な点も多い。事件の全容の解明が望まれる――。