エンゼルスのジョー・マドン前監督(左)と大谷翔平【写真:Getty Image】

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マドン氏は米トークショー番組で大谷について語った

 今季途中までエンゼルスを率いたジョー・マドン氏が米スポーツトークショー番組「ダン・パトリック・ショー」に出演し、大谷翔平投手について言及。大谷のように投打でトップレベルで活躍することの難しさなどについて語った。また大谷が最も求めているものは“勝利”だと力説している。

 2020年から今季途中までエンゼルスを率いたマドン氏。大谷のメンタリティを最もよく知る1人だろう。「大谷の代理人になったとして、どう導いていくか」との質問に、メジャー移籍当時は「間違いなく西海岸(の球団)でプレーしたいと思ったはず。日本に近いことが重要だったかもしれない」とし「今はさほど重要ではないだろう。地に足を着けたと言っていいだろう」と米国での生活になじんだと指摘する。

 さらに「大事なのは、ショウヘイは勝ちたいということ。彼にとって一番大事なのは勝つことだ。彼は『勝利』にモチベーションを感じるだろう。どこに行こうが、お金はついてくる」と述べた。今月に3000万ドル(約44億3000万円)で来季の1年契約を結んだ大谷は、来オフにFAとなる。マドン氏の言葉は、FAとなった場合は地域で限定することなく、勝てるチームを選ぶとも読み取れる。

「2人分の給与を支払うべき?」との質問には「そうしなければいけない」と即答。「彼は2人分の選手だ。投打の成績を見て欲しい。健康面の心配を挙げる人もいるが、それは他の選手も同様だ。投手として進化を続けていることを私は目撃した。打者としてはここ数年素晴らしい。2つのことを成し遂げる1人に給料を支払っているんだ。そして彼は、(投打ともに)球界トップ5〜10のレベルでやっているんだ」と力説した。

 投打どちらか1本に絞る場合は「どちらを?」との質問には「打者に専念した方が長くプレーできるだろう。肘がどれくらい持つかの問題だ」と語った。その上で「彼は異常なほどのフィジカルを備えた選手。投手で100球投げ、次の試合で、痛みがなく高いレベルでプレーするのは理解不能だ。そんなことは他に誰もできない。彼が健康であり続けることを願っているし、今後5〜10年間、今の活躍を続けてほしい。これはとても特別なことだ」と期待を込めた。

 また「オオタニのように二刀流を目指す選手が現れると思うか?」との問いには「162試合プレーし、彼のような選手が現れることはないとは言わないが、いつまた現れるか興味がある。ただ、彼のレベルになると、近い将来現れると思わない」と語っている。(Full-Count編集部)