レアすぎ! 米海軍艦「ズムウォルト」初の来日 横須賀で並んだ異形の軍艦ツートップ
横須賀でアメリカの二大奇形軍艦が並ぶなんて。
突如来日した史上最大のアメリカ駆逐艦
アメリカ海軍のミサイル駆逐艦「ズムウォルト」が2022年9月26日(月)、神奈川県横須賀市にある在日米海軍横須賀基地に寄港しました。
在日米海軍横須賀基地に停泊するアメリカ海軍駆逐艦「ズムウォルト」(2022年9月26日、乗りものニュース編集部撮影)。
ズムウォルト級ミサイル駆逐艦は、ステルス性を追求した特異な外観を持つことで知られる船で、かつ駆逐艦としては巨大ともいえる排水量1万4000トン超えのサイズなのも特徴のひとつです。
船体サイズは全長182.9m 、全幅24.6m、喫水8.4mあり、速力は30ノット以上、乗員数は約140名です。従来の駆逐艦と異なり、精密な地上攻撃能力を備えた次世代のマルチミッション戦闘艦として開発されたことから、155mm速射砲2門を主武装として備えているのも特徴で、それ以外にもVLS(垂直発射装置)からトマホーク巡航ミサイルを発射できるようになっています。
ただ、非常に先進的な船体デザインや高度なステルス性を追求したことで開発費が高騰した結果、1隻あたりの取得単価は5000億円以上にまで膨らんだといわれています。海上自衛隊の最新鋭イージス艦である、まや型護衛艦の1隻当たりの建造費用は約1700億円といわれているため、その3倍以上のコストがかかっていることになります。
そのため、当初ズムウォルト級は32隻の大量建造が計画されていたものの、建造コストが高いわりに戦闘能力が限定的だとして最終的に3隻にまで削減されています。
なお、同日朝にはインディペンデンス級沿海域戦闘艦「オークランド」も入港しています。こちらの艦は「トリマラン」と呼ばれる三胴船型をしている、これまた特徴的な艦影のアメリカ軍艦で、図らずも横須賀にアメリカ海軍の2種類の異形の軍艦が揃う稀有なケースとなりました。