静岡県の川勝知事に近い県議会の会派が、リニア工事に伴う水の「全量戻し」の具体策としてJR東海が示している田代ダムを視察し、「そう簡単にはいかない」と報告しました。

リニア工事に伴って出る水の「全量戻し」については、JR東海が「大井川上流の田代ダムで、東京電力が取水している発電用の水量を抑えて、県外の流出分と同じ量を大井川に戻す案」を示しています。

川勝知事に近い県議会の会派「ふじのくに県民クラブ」は、7月13日に田代ダムを視察したことを報告し、「戻してもらえれば一番いいが、そう簡単にはいかない」と述べました。

<ふじのくに県民クラブ 佐野愛子会長>

「JRとしては、東電と交渉をしていないうちにB案、田代ダムの水を戻すことを挙げているのはいかがなものかと思いますので、JRの社長がどのような回答をするのか注目しています」

川勝知事は8月8日に田代ダムを視察する予定です。