流行の「オラ顔」でしょとか言ってたらニワカ! アウトランダーPHEVはデザイン面でも評価爆上がりだった

この記事をまとめると
■三菱アウトランダーPHEVが「iFデザインアワード2022」を受賞した
■「DYNAMIC SHIELD」の基本造形をボディ全体に組み込むことで理想的な表現を実現
■三菱アウトランダーPHEVは「美しさ」「機能性」「独自性」が評価された
アウトランダーPHEVのデザインの良さに世界も気づいた!?
新型「アウトランダー」PHEVモデルが、国際的にもっとも権威のあるデザイン賞の「iFデザインアワード2022」を受賞、国内でも「グッドデザインアワード2021」を受賞しました。昨年10月の先行注文開始から1カ月半で目標の約7倍の受注を記録するなど、販売面でも好調な同車のデザインの魅力はどこにあるか、あらためて紐解いてみましょう。

●理想的に表現された「DYNAMIC SHIELD」
まずエクステリアですが、これは三菱のデザインフィロソフィ「Robust & Ingenious(力強さ、ワクワクする)」を筆頭に、同社が掲げる各デザインテーマがフルに反映されたことが肝と言えそうです。とりわけ有名な「DYNAMIC SHIELD」については、「顔」だけに止まるのではなく、ボディのシルエット全体に波及していて、担当デザイナーは「理想的な表現ができた」と語っています。

新型には、デザインコンセプトとして「BOLD STRIDE(大胆な進歩)」が、商品テーマには「威風堂々」が掲げられていますが、これらは「理想的な表現」のために設けられたキーワードだと考えられます。
たとえば、全長で15mm、全幅で60mm、全高とホイールベースで各35mm拡大(先代比)されたボディは、同社のフラッグシップとしてのボリューム感や室内の余裕確保を目指したものですが、断面を前後に通したダイナミックなボディと、「DYNAMIC SHIELD」の表現が違和感なく融合されています。

また、ボディサイドに目を移すと、水平基調のキャラクターラインは前後端で下向きに回り込んでることに気付きます。これは、先代が前後に抜いたキャラクターラインで「ワゴン的」に見えてしまったのに対し、よりソリッドで凝縮感のあるSUV的佇まいを目指した結果。これもまた「BOLD STRIDE」の一環と言えます。

さらに、張り出したリヤフェンダーにくっきりと刻まれたホイールアーチラインは、同社のボディ面のテーマである「SCULPTED SOLIDITY(彫刻的な堅牢性)」を具現化したもの。即ち、まずカタマリを設け、そこに「削いだシャープさ」を与える手法で、これもそのまま新型のデザインコンセプトに直結しているのです。
見た目だけではなくその中身と機能性も高評価
●機能性と同居した高い質感のインテリア
一方、エクステリアと同等か、それ以上に評判なのがインテリアデザインです。

ここでは、同社のインテリアテーマである「HORIZONTAL AXIS(水平な軸)」に基づいた造形が徹底されました。具体的には、インパネのいちばん見やすい部分に水平ラインを引き、荒れ地などでの運転時に無意識にクルマの傾きが把握できるように考えられています。そうした機能性とシンプルな表現が巧く融合しているのです。

また、新型はいわゆる「光りモノ」を多用していますが、これは暗い中でもスイッチの位置がわかりやすいよう配慮したもの。細部までこだわった各パーツ類は今回新規に作られましたが、ここでも造形と機能が両立されており、デザインテーマの一貫性が見られます。

もちろん、ライトグレーとタンの2色展開やソフトマテリアルの多用、丁寧なステッチなど、乗員の気分をポジティブにする作り込みも評価点だったはずです。
●ようやく整った新世代デザイン
今回の「iFデザインアワード」受賞では、新型アウトランダーの「美しさ」「機能性」「独自性」が評価ポイントとされましたが、これらは先述の内容がそのまま当てはまります。
少なくとも、従来の「DYNAMIC SHIELD」は、イメージチェンジとして、既存車の顔の「整形」に止まっていました。それに対し、新型アウトランダーは「DYNAMIC SHIELD」の基本造形をボディ全体に組み込み、インテリアとともにトータルなコーディネイトを初めて行うことができた、新世代の三菱車と言えます。

デザイナー自身が「理想的」と表現する仕事が、デザインの専門家に評価されるのは、ある意味極めて当然のことだったのかもしれません。
