外見がタイプでも、男が結婚を考えられない女の特徴
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-果たして、あの時どうすればよかったのだろうか？
できなかった答えあわせを、今ここで。
今週のテーマは「男が急にそっけない態度になった理由は？」という質問。さて、その答えとは？
▶【Q】はこちら：会計時、女は「私も払います」と言うべき？デート後に男からの連絡が途絶えたワケは…
初めて渚に会ったとき、ハッとするほど綺麗な人だと思った。
しかしそれだけではカバーできない難点が見えてきてしまい、僕は2回のデートですっかり萎えてしまったのだ。
― 渚：雄大くん、次のデートはどうする？どこに行く？
― 雄大：そうだね、どうしようか。でもごめん、しばらく仕事が忙しくて…
当たり障りのない返答をしながら、心がチクリと痛む。
いい人なんだろうし、自立している素敵な女性だと思う。それに僕は真剣に結婚相手を探している。その点、彼女は結婚願望もありそうで、外見も条件も僕の理想とマッチしていた。
それでも僕は、渚を彼女候補から外さずにはいられなかった。
男は意外にココを見ている…女が本命候補から外れた理由は？
A1：自立した、“金銭感覚がしっかりしている人”が好き。
マッチングアプリで渚を見つけたとき、スワイプしていた手が思わず止まった。
僕好みの、顔立ちがはっきりしている美人で、しかも大手外資系金融に勤務。仕事的にも話が合いそうだなと思った。
ただメッセージを送ってみたものの、どうも反応が薄い。しかし諦めずに何度かやり取りをしていると、会えることになった。
そして当日。待ち合わせのカフェへ行くと、渚はすでに席に着いていた。
「渚さん、初めまして」
挨拶をすると、驚いたように僕を見上げた渚。
「え…。写真より全然かっこいいですね」
よくある反応だった。どうやら僕は、写真を撮られるのが苦手らしい。マッチングアプリで何人かに会ったけれど、毎回、似たような反応だった。
「お恥ずかしい話ですが、昔から写真写りが悪いんですよね（笑）。渚さんは、写真そのままですね！実物も綺麗で驚きました」
「いえいえ、そんな」
加工している女性も多いが、渚は写真のままだった。そして日差しがカフェに差し込んでいるせいか、渚がまぶしく見える。
「渚さん、なんかキラキラしていますね」
純粋に彼女の存在自体が輝いているのかと思ったけれど、よく見ると彼女の指に、豪華なダイヤの指輪が光っている。
「どういう意味ですか（笑）？あ…指輪のことですか？30歳の節目に、自分へのご褒美として買った物なんです」
― 高そうな指輪だな。
咄嗟にそう思った。ジュエリーに無頓着な僕でもわかるくらいの、存在感のあるダイヤ。殴られたら痛そうなくらいの大きさだ。
「ご自身で買ったんですか？すごい。渚さんって、自立されていて素敵ですね」
「雄大さんは、仕事をしている女性はアリですか？」
「もちろんです！むしろ、渚さんみたいにバリバリ仕事をしている女性ってカッコいいし、純粋に尊敬できるので好きなんです」
僕は結婚後も奥さんが働くのは大賛成派だった。今のご時世、ダブルインカム大歓迎。でも別に、稼ぐのが目的でなくてもいい。
自分のフィールドで生き生きと働く女性は、単純にとても素敵だと思うからだった。
「そうですか、良かった。ほら男性って、自分より働く女が嫌いとか言うじゃないですか」
「そんなことないと思いますよ。少なくとも僕は、自立している女性じゃないと無理ですね。表面的なプロフィールかもしれないですけど、渚さんは素敵そうだなと思って、連絡したんです」
これは本心だった。実際に会ってみて渚は僕のタイプだったし、雰囲気も素敵だ。だから次のデートに誘った。
「次は、ゆっくりご飯に行きませんか？いい店知ってるんで」
「はい、ぜひ行きましょう」
こうして、僕たちは二度目のデートをすることになった。しかしここで、僕は早めに身を引く決意をしたのだ。
「こういう女性はちょっと遠慮したい…」男が咄嗟に身構える女とは？
A2：自分で買った云々ではなく、純粋にお金がかかりそう。
二度目のデートは、奥渋谷にあるビストロにした。雰囲気もコスパも良く、僕のお気に入りの店だった。
「渚さん、来たことありますか？」
「いえ、初めてです♡渋谷界隈はあまり来ないので…」
「そうなんですか！このお店、カジュアルだけど美味しくていい店なんですよ。いつもはどの辺りで飲んでいるんですか？」
「銀座か六本木、西麻布界隈とかかなぁ。渋谷は、道がよくわからなくて」
― そっち方面で飲んでいるのか。
僕とは違うエリアだったけれど、住んでいる場所の都合もあるだろう。ただ僕が“あれ？”と思い始めたのは、ここからだった。
「渚さん、ワイン詳しいですか？何がお好きですか？」
「一応、ちょっと勉強していたこともあるから詳しいほうだと思います」
「すごい。じゃあ選んでもらってもいいですか？お任せします！」
「わかりました。あ…このワインはどうですか？もし高いようでしたら、私も払いますので」
そう言いながら渚が指差したのは、店のなかで一番高いボトルのワインだった。
この店には他にも美味しいワインがたくさんある。なのに、なぜそのボトル一択なのだろう…。
そしてさらに、若干戸惑っている僕に対して渚はこう言い放った。
「もし高いようでしたら、私も払いますので」
― そういう問題じゃないんだよなぁ。
値段のことを言っているわけではない。僕が引っかかったのは、このカジュアルな雰囲気のお店で、一番高いワインを頼む渚の価値観だった。
「そんなそんな。今日はデートなので、僕に払わせてください。好きなものを飲みましょう」
― 気にしすぎかな。
懐具合は人それぞれ。もしかしたら僕がケチなのかもしれない。でもやっぱり、僕はどんどん引いてしまったのだ。
「じゃあ雄大さんは、帰国子女なんですね。だからか…」
「だから？」
「独特の色気があるというか…」
「そんなこと、初めて言われました（笑）。嬉しいけど」
「そうですか？私だけなのかなぁ」
帰国子女は関係ないかもしれないけれど、女友達と飲む時は、割り勘にすることも多々ある。
それに周りには自立した女性も多い。ただ周囲の女性と渚は少し違う気がした。
彼女たちは自立していると同時に、金銭感覚もしっかりしている。湯水のように使うわけではない。
それは人のお金であろうが、自分のお金であろうが一緒だ。
「渚さんは、何が好きですか？趣味は旅行っておっしゃってましたよね」
話題を逸らしても、やはり渚のお金の使い方が気になってしまう。
「うわ、ここすごいな」
「海外のセレブたちも御用達みたいで。いつか行ってみたいんですよね」
「いいですね」
彼女が見せてくれたのは、1泊30万くらいはしそうな超高級宿だった。そして会計時、僕は一気に萎えてしまった。
「お会計、結構いっちゃったかな…。大丈夫ですか？申し訳ないので、私も少し払います」
心配してくれるのはありがたいのだけれど、そういう話ではない。
本人も稼いでいるし、出してくれるとも言う。
ただ、“自分で支払うからセーフ”ということではなくて、堅実な金銭感覚を持っている女性がいい。
そうでないと、身を滅ぼしそうだから。
「大丈夫ですよ〜。また飲みに行きましょう！」
彼女だったらいいのかもしれないけれど、 “この子と結婚はないな”と早々に悟った。
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夫にウンザリした妻の憂い
