名神・東名を海側にバイパス「一宮西港道路・名古屋三河道路」検討に着手 まずは知多周辺
新たな中京圏の環状ネットワークが誕生しようとしています。
事業化に向けて一歩前進
名二環と伊勢湾道が接続する飛島JCT(画像:愛知国道事務所)。
国土交通省 愛知国道事務所は2022年3月4日(金)、一宮市付近から名古屋港をむすぶ「一宮西港道路」と名古屋港から岡崎方面をむすぶ「名古屋三河道路」の建設構想について、概略ルートと構造の検討に着手していくことを発表しました。
これまでネットワーク構想のひとつに挙げられていましたが、いよいよ具体化に向けて動き始めます。先だって愛知県と名古屋市は2021年に「新広域道路交通ビジョン」「新広域道路交通計画」をそれぞれ策定。この2路線も計画に組み込まれていました。
これから「どのあたりを通るか」というルート帯が検討されていきますが、2路線が全通すれば、一宮JCTから名古屋港を経由して岡崎IC付近まで、名神高速道路と東名高速道路、伊勢湾岸道をバイパスするルートが形成されます。
今回発表された「名古屋都市圏の道路ネットワークの今後の方向性」の中でも、既存高速道路のリダンダンシー(緊急時の代替性)の向上が、あわせて「一宮西港道路」は、全線開通した名二環(名古屋第二環状自動車道)の混雑緩和としての役割が期待されています。
とはいえ、全長は約50kmという壮大な構想。まずは当面の優先整備区間として、西知多道路から安城市の国道23号までの区間を設定しています。西知多道路は東海JCTと常滑市の知多横断道をむすぶ未全通の道路で、このうち南側である長浦〜常滑が事業化されています。