悩めるトニの爆発はあるのか(C)EFE
 決勝トーナメント一回戦、12大会連続16回目の出場となるE組首位通過イタリアは26日、8大会振り2回目出場を果たしたオーストラリアと対戦する。イタリア最大のブックメーカー「SNAI」のオッズはイタリア勝利×1.42、引き分け(PKなし)×3.85、オーストラリア勝利×7.50と圧倒的にイタリア有利の状況だが、不安も残る。

 開幕前、W杯得点王との呼び声もあったFWルカ・トニ(29=フィオレンティーナ)がここに来て絶不調に陥っている。今季2位トレゼゲ(28=ユベントス・仏代表)の23得点を大幅に上回る31得点を挙げ、得点王に輝いたトニだがここまで快音はなし。「自分にはゴールだけが欠けている。ただ、重要な事はチームの勝利」と前向きに語るトニに、地元メディアからの不信は募る一方。イタリアを代表するガゼッタ・デッロ・スポルト紙、コリエレ・デッロ・スポルト紙共にオーストラリア戦でジラルディーノと共に先発を組む2トップ予想としてトニではなくヤクインタ(26=ウディネーゼ)の名を挙げている。

 193cmの身長を活かしたヘッド、無理な体勢からでも放つ左右両足からの強烈なシュートを武器に短期間で代表エースにまで上り詰めたトニ。「世界一厳しいリーグ」セリエAでの得点王に値するプレイを披露することが優勝へ必須条件となる。