電気代と通信費「大手が安心」は間違い!?月3万円貯まる家計になるポイント
コロナによる影響で、収入が減ったり、暮らし方が変わったり…家計が赤字に転落してしまったケースも少なくないのでは? そんな悩める読者の家計を、ファイナンシャルプランナーの藤川さんがチェック! すると、固定費の見直しだけで月3万円は貯まる家計になるという診断が! 見直しポイントとその解決策を紹介します。
固定費を見直せば家計の赤字が改善!?
「3人の子どもの教育費を準備したいのですが、貯蓄できなくて…」というUさん。夫の転職で年収が減り、食費を削っているものの、毎月赤字続きなのだそう。
毎月の赤字をなんとかしたい!
そんなUさんに、藤川さんは「問題は、固定費が全体的に膨らんでいること」と指摘します。電気代もスマホ代も「大手ブランドが安心」と、他社と料金を比較したことがないというUさんに、「『かかるものは仕方ない』となにもかもに高い料金を支払っていたら、貯蓄はできません。本気で『教育費を貯めたい』と思うなら、削れるところは徹底して削るメリハリが必要」と藤川さん。
「見直せば月3万円以上の貯蓄も可能です。安い=悪いとは限りません。夫婦でよく話し合ってみて」
<Uさん(栃木県・45歳)のプロフィール>
夫(42歳)、長女(8歳)、長男(5歳)、二女(3歳)の5人家族。夫が親せきの会社に転職し、年収が50万円の減収に。貯蓄ができないのが悩み。
【Uさんの家計表】
夫の月収(手取り) 340,000円
児童手当 35,000円
収入合計 375,000円
住宅費 85,738円
食費 35,000円
外食費 10,000円
電気料金 14,000円 →見直しポイント1
ガス料金 2,000円 →見直しポイント1
水道料金 9,000円
通信費
(固定電話) 1,700円 →見直しポイント2
(携帯電話2台分) 13,000円 →見直しポイント2
(プロバイダ) 6,380円 →見直しポイント2
(NHK受信料) 2,450円
日用雑費 10,000円
レジャー・交際費 15,000円
子ども費 35,000円
クルマ費 38,000円 →見直しポイント3
車両保険(2台分) 11,450円 →見直しポイント3
こづかい(夫) 40,000円
こづかい(妻) 5,000円
生命保険料(夫) 14,257円 →見直しポイント4
生命保険料(妻) 4,200円
生命保険料(子ども) 4,000円
貯蓄型生命保険 23,805円
貯蓄 0円
支出総計 379,980円
収支 −4,980円
契約会社のこだわりを捨てて賢く契約を見直そう
「大手は安心」と、契約会社を決めつけるのはソン!「電線やパイプを通ってくる電気やガスは同じものなので、安かろう悪かろうではありません。なので、販売を行っている会社は、大手でなくても問題なし。今すぐ見直しましょう」
ネットの比較サイトで住んでいる地域の最新プランをチェックした結果、電気代が月2000円以上(期間限定キャッシュバック含む)の出費カットに!
さらに、Uさんが使用しているプロパンガスの場合、交渉次第で安くできる可能性も。
大手じゃなくても自分の生活に合ったプラン選びを
スマホ料金は、使い方に合ったプランを選べば今の半分以下に抑えることも可能に。「利用のほとんどがLINEで通話をあまり使わないなら、格安SIMで問題なく利用できます。いきなり替えるのが不安なら、仕事での利用がない妻の分だけでも見直せば、料金は月1800〜2800円程度になります」
さらに、プロバイダも、自宅の使用状況をしっかり把握して、比較サイトを使って割安なプランを探せば、合計で月6000円は出費カットに!
【藤川さんおすすめサイト 価格.com】
価格.comでは、都道府県別に利用できるプロバイダの種類と料金プランの比較が可能。「スマホの料金プランもデータ量別に比較できるので、使い方に合わせた見直しに便利です」
ほとんど使用していないなら1台は手放す選択を
クルマには、税金や保険料、車検代などの維持費がかかるもの。
「Uさんの夫のクルマは、保険料が月8000円、自動車税が年間3万9500円、さらに今は新車で不要な車検代も来年からかかり、合計すると維持費は年間約25万円に。思いきって手放せば、その分一気に貯蓄に回せます。ガソリン代は給油の前に近所の安いスタンドをネットで調べる習慣を。40Lの給油で1L=5円安ければ、200円の節約。クルマをよく使う家庭ほど差がでます」
【藤川さんおすすめサイト gogo.gs】
自宅の住所を入力すると、近くの給油所のガソリン価格が一覧でチェックできるサイト。「『24時間営業』『セルフ』『洗車』『オイル交換』など、サービス内容でも絞り込めて便利です」
給与サポート保険は必要なし。特約の見直しも必須です
会社員は病気やケガで会社を休むと、健康保険から収入の約6割の傷病手当が出るため、給与サポート保険の必要性は低いそう。
「医療保険の特約も、保険料を押し上げています。貯蓄ができないなら思いきって特約は解約して、主契約の医療保険(あらゆる病気やケガの入院・手術に保険金が出る)だけにしても。2つの見直しで、1万円以上保険料が減らせます。夫婦でよく話し合ってみましょう」
固定費見直しで、月3万8000円も出費がダウン。「赤字が解消して月3万円貯められるんですね。夫と話し合ってすぐやってみます!」
日々の節約に励んでいる人ほど、意外と見落としがちなのが固定費。自分では「これ以上は減らせない」と思っていても、プロの目から見ればまだまだ減らせる項目が!
今回の記事を参考に、無駄な出費が潜んでいないか、家計の見直しをしてみてください。
<撮影/小禄慎一郎 イラスト/しまだなな 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
ファイナンシャルプランナー。家計の見直し相談センターで、2万人以上の悩みを解決。近著に『知識ゼロでも安心! つみたてNISA&iDeCo
』(宝島社刊)など
固定費を見直せば家計の赤字が改善!?
将来かかる教育費のためにも固定費のムダを大幅カット!
毎月の赤字をなんとかしたい!
そんなUさんに、藤川さんは「問題は、固定費が全体的に膨らんでいること」と指摘します。電気代もスマホ代も「大手ブランドが安心」と、他社と料金を比較したことがないというUさんに、「『かかるものは仕方ない』となにもかもに高い料金を支払っていたら、貯蓄はできません。本気で『教育費を貯めたい』と思うなら、削れるところは徹底して削るメリハリが必要」と藤川さん。
「見直せば月3万円以上の貯蓄も可能です。安い=悪いとは限りません。夫婦でよく話し合ってみて」
<Uさん(栃木県・45歳)のプロフィール>
夫(42歳)、長女(8歳)、長男(5歳)、二女(3歳)の5人家族。夫が親せきの会社に転職し、年収が50万円の減収に。貯蓄ができないのが悩み。
【Uさんの家計表】
夫の月収(手取り) 340,000円
児童手当 35,000円
収入合計 375,000円
住宅費 85,738円
食費 35,000円
外食費 10,000円
電気料金 14,000円 →見直しポイント1
ガス料金 2,000円 →見直しポイント1
水道料金 9,000円
通信費
(固定電話) 1,700円 →見直しポイント2
(携帯電話2台分) 13,000円 →見直しポイント2
(プロバイダ) 6,380円 →見直しポイント2
(NHK受信料) 2,450円
日用雑費 10,000円
レジャー・交際費 15,000円
子ども費 35,000円
クルマ費 38,000円 →見直しポイント3
車両保険(2台分) 11,450円 →見直しポイント3
こづかい(夫) 40,000円
こづかい(妻) 5,000円
生命保険料(夫) 14,257円 →見直しポイント4
生命保険料(妻) 4,200円
生命保険料(子ども) 4,000円
貯蓄型生命保険 23,805円
貯蓄 0円
支出総計 379,980円
収支 −4,980円
●見直しポイント1:電気・ガス代→マイナス月2000円!
契約会社のこだわりを捨てて賢く契約を見直そう
「大手は安心」と、契約会社を決めつけるのはソン!「電線やパイプを通ってくる電気やガスは同じものなので、安かろう悪かろうではありません。なので、販売を行っている会社は、大手でなくても問題なし。今すぐ見直しましょう」
ネットの比較サイトで住んでいる地域の最新プランをチェックした結果、電気代が月2000円以上(期間限定キャッシュバック含む)の出費カットに!
さらに、Uさんが使用しているプロパンガスの場合、交渉次第で安くできる可能性も。
●見直しポイント2:通信費→マイナス月6000円!
大手じゃなくても自分の生活に合ったプラン選びを
スマホ料金は、使い方に合ったプランを選べば今の半分以下に抑えることも可能に。「利用のほとんどがLINEで通話をあまり使わないなら、格安SIMで問題なく利用できます。いきなり替えるのが不安なら、仕事での利用がない妻の分だけでも見直せば、料金は月1800〜2800円程度になります」
さらに、プロバイダも、自宅の使用状況をしっかり把握して、比較サイトを使って割安なプランを探せば、合計で月6000円は出費カットに!
【藤川さんおすすめサイト 価格.com】
価格.comでは、都道府県別に利用できるプロバイダの種類と料金プランの比較が可能。「スマホの料金プランもデータ量別に比較できるので、使い方に合わせた見直しに便利です」
●見直しポイント3:クルマ費→マイナス月2万円!
ほとんど使用していないなら1台は手放す選択を
クルマには、税金や保険料、車検代などの維持費がかかるもの。
「Uさんの夫のクルマは、保険料が月8000円、自動車税が年間3万9500円、さらに今は新車で不要な車検代も来年からかかり、合計すると維持費は年間約25万円に。思いきって手放せば、その分一気に貯蓄に回せます。ガソリン代は給油の前に近所の安いスタンドをネットで調べる習慣を。40Lの給油で1L=5円安ければ、200円の節約。クルマをよく使う家庭ほど差がでます」
【藤川さんおすすめサイト gogo.gs】
自宅の住所を入力すると、近くの給油所のガソリン価格が一覧でチェックできるサイト。「『24時間営業』『セルフ』『洗車』『オイル交換』など、サービス内容でも絞り込めて便利です」
●見直しポイント4:保険料→マイナス月1万円!
給与サポート保険は必要なし。特約の見直しも必須です
会社員は病気やケガで会社を休むと、健康保険から収入の約6割の傷病手当が出るため、給与サポート保険の必要性は低いそう。
「医療保険の特約も、保険料を押し上げています。貯蓄ができないなら思いきって特約は解約して、主契約の医療保険(あらゆる病気やケガの入院・手術に保険金が出る)だけにしても。2つの見直しで、1万円以上保険料が減らせます。夫婦でよく話し合ってみましょう」
●すべての見直しで、合計マイナス3万8000円!!
固定費見直しで、月3万8000円も出費がダウン。「赤字が解消して月3万円貯められるんですね。夫と話し合ってすぐやってみます!」
日々の節約に励んでいる人ほど、意外と見落としがちなのが固定費。自分では「これ以上は減らせない」と思っていても、プロの目から見ればまだまだ減らせる項目が!
今回の記事を参考に、無駄な出費が潜んでいないか、家計の見直しをしてみてください。
<撮影/小禄慎一郎 イラスト/しまだなな 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
【藤川太さん】
ファイナンシャルプランナー。家計の見直し相談センターで、2万人以上の悩みを解決。近著に『知識ゼロでも安心! つみたてNISA&iDeCo
』(宝島社刊)など