50歳からでも1000万円は貯められる!今から見直したい家計のこと
日々の家計をやりくりするのが精いっぱいで、老後資金を貯めるのがついあと回しに…。そんな人でも挽回のチャンスはまだまだあります! 50歳からでも貯められるコツをお金のプロがわかりやすく解説します!
今からでもできる老後資金の貯め方って?(※写真はイメージです)
お金の心配をせず老後を安心して過ごすために、今できることは? ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さんに教えてもらいました。
3段階で減る収入を見越して生活費を7割に
会社員の妻の場合、夫の50代後半の役職定年、60歳の定年、65歳の年金生活で、収入が大きく変わる可能性があると心得て。
「老後の生活費は、現在の生活費の7割程度が目安。年金だけではたりない分=老後資金にいくら必要かを算出。不足分は定年までに準備を」
<老後の収入を知るには…>
・個人年金・確定拠出年金
受給見込み金額や受け取り方法をチェック
・退職金など企業の制度
退職金制度の有無や見込み金額は要確認
・ねんきん定期便
50歳になると年金の「見込み額」がわかる
※毎年誕生月に郵送されるほか「ねんきんネット」でも確認できます
年金生活前にムダを見直すラストチャンス
限られた収入と貯蓄でやりくりする年金生活に先駆けて、お金の使い方の見直しを。
「直近の買い物のレシートを見て、ムダづかいに×をつけて。100円ショップやコンビニなど自分がムダづかいしがちな場所には立ち寄らないように。また、口座から即引き落とされるデビッドカードを利用すれば、上限以上は使えないため浪費防止に」
子育て世代に比べて保険の保障額を下げられる
固定費の見直しは支出減に効果大!
「子どもの教育費のメドがついたら死亡保障額は減らしてもOK。格安スマホに乗り換えたり、電気とガスをセットにして割引を利用するなどして」
<この固定費をチェック!>
□保険(生命保険、医療保険など)
□通信費
□光熱費
□サブスク料金(音楽、動画、ゲームなど)
50歳からの運用は非課税メリットのあるものだけに
超低金利で銀行預金だけで貯めるのは難しい時代。
「50代から投資を始める場合はムリな冒険はしないこと。税制優遇メリットを確実にとれるものを利用しましょう。あとは元本保証で安全性の高い個人向け国債を検討すれば十分です」
【つみたてNISA】
メリット
・運用益が非課税
・売却、出金がいつでもできる
デメリット
・かけ金は所得控除の対象にはならない
限度額
・年間40万円まで(20年間で最大800万円)
期間
・最長20年間
運用商品
・投資信託、ETF(上場投資信託)
【iDeCo(イデコ)】
メリット
・掛け金が全額所得控除
・運用益が非課税
・受け取るときも税金が優遇される
デメリット
・原則60歳まで引き出せず、それ以前の解約はできない
限度額
・自営業:年81.6万円
・専業主婦:年27.6万円
・会社員:年14.4〜27.6万円
・公務員:年14.4万円
期間
・加入期間:59歳まで※
・運用期間:70歳まで
※2022年5月から、国民年金任意加入者・厚生年金被保険者などの場合は64歳まで延長されます
運用商品
・定期預金、保険、投資信託
70歳までの20年間で収入&将来の年金を増やす
働いて収入を確保するのも大事。
「パートでも長く働くなら収入額を増やし、週20時間以上の勤務で加入できる職場の厚生年金も検討を。夫の扶養から外れても、世帯収入と自分の年金額が増えるメリットは見逃せません」
<守れ! 退職金アドバイス>
退職金は1年間、寝かせて手をつけない
退職金は生活費の補てん資金。
「定年直後は金融機関から頻繁に投資運用などのセールスがありますが、落ち着くまで普通預金で保管を!」
※投資は元本割れのリスクがあります。リスクを把握したうえで自己責任のもと投資してください。
いずれ訪れる老後のお金問題。今はまだ、家のローンや教育費など、目先のお金が先決かもしれませんが、少し考えておくだけでも心のゆとりが違います。とりあえず、できることこから始めてみませんか。
<イラスト/徳丸ゆう 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー。年金・社会保障問題のスペシャリスト。『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!
』(日経BP刊)など著書多数
今からでもできる老後資金の貯め方って?(※写真はイメージです)
老後資金を捻出するために今やるべき5つのこと
お金の心配をせず老後を安心して過ごすために、今できることは? ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さんに教えてもらいました。
●1:これから先の収入を知る
3段階で減る収入を見越して生活費を7割に
会社員の妻の場合、夫の50代後半の役職定年、60歳の定年、65歳の年金生活で、収入が大きく変わる可能性があると心得て。
「老後の生活費は、現在の生活費の7割程度が目安。年金だけではたりない分=老後資金にいくら必要かを算出。不足分は定年までに準備を」
<老後の収入を知るには…>
・個人年金・確定拠出年金
受給見込み金額や受け取り方法をチェック
・退職金など企業の制度
退職金制度の有無や見込み金額は要確認
・ねんきん定期便
50歳になると年金の「見込み額」がわかる
※毎年誕生月に郵送されるほか「ねんきんネット」でも確認できます
●2:ムダづかいグセを洗い出す
年金生活前にムダを見直すラストチャンス
限られた収入と貯蓄でやりくりする年金生活に先駆けて、お金の使い方の見直しを。
「直近の買い物のレシートを見て、ムダづかいに×をつけて。100円ショップやコンビニなど自分がムダづかいしがちな場所には立ち寄らないように。また、口座から即引き落とされるデビッドカードを利用すれば、上限以上は使えないため浪費防止に」
●3:固定費を見直す
子育て世代に比べて保険の保障額を下げられる
固定費の見直しは支出減に効果大!
「子どもの教育費のメドがついたら死亡保障額は減らしてもOK。格安スマホに乗り換えたり、電気とガスをセットにして割引を利用するなどして」
<この固定費をチェック!>
□保険(生命保険、医療保険など)
□通信費
□光熱費
□サブスク料金(音楽、動画、ゲームなど)
●4:つみたてNISA、iDeCoを始める
50歳からの運用は非課税メリットのあるものだけに
超低金利で銀行預金だけで貯めるのは難しい時代。
「50代から投資を始める場合はムリな冒険はしないこと。税制優遇メリットを確実にとれるものを利用しましょう。あとは元本保証で安全性の高い個人向け国債を検討すれば十分です」
【つみたてNISA】
メリット
・運用益が非課税
・売却、出金がいつでもできる
デメリット
・かけ金は所得控除の対象にはならない
限度額
・年間40万円まで(20年間で最大800万円)
期間
・最長20年間
運用商品
・投資信託、ETF(上場投資信託)
【iDeCo(イデコ)】
メリット
・掛け金が全額所得控除
・運用益が非課税
・受け取るときも税金が優遇される
デメリット
・原則60歳まで引き出せず、それ以前の解約はできない
限度額
・自営業:年81.6万円
・専業主婦:年27.6万円
・会社員:年14.4〜27.6万円
・公務員:年14.4万円
期間
・加入期間:59歳まで※
・運用期間:70歳まで
※2022年5月から、国民年金任意加入者・厚生年金被保険者などの場合は64歳まで延長されます
運用商品
・定期預金、保険、投資信託
●5:収入を増やす
70歳までの20年間で収入&将来の年金を増やす
働いて収入を確保するのも大事。
「パートでも長く働くなら収入額を増やし、週20時間以上の勤務で加入できる職場の厚生年金も検討を。夫の扶養から外れても、世帯収入と自分の年金額が増えるメリットは見逃せません」
<守れ! 退職金アドバイス>
退職金は1年間、寝かせて手をつけない
退職金は生活費の補てん資金。
「定年直後は金融機関から頻繁に投資運用などのセールスがありますが、落ち着くまで普通預金で保管を!」
※投資は元本割れのリスクがあります。リスクを把握したうえで自己責任のもと投資してください。
いずれ訪れる老後のお金問題。今はまだ、家のローンや教育費など、目先のお金が先決かもしれませんが、少し考えておくだけでも心のゆとりが違います。とりあえず、できることこから始めてみませんか。
<イラスト/徳丸ゆう 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
【井戸美枝さん】
社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー。年金・社会保障問題のスペシャリスト。『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!
』(日経BP刊)など著書多数