自分ではチェックしづらい横顔。じつは、他人からは正面よりも横顔のほうが見られていることをご存じですか?

「横顔は意識できている人が少ないからこそ、アレンジのポイントを覚えることで、一気にあかぬけられます」と話すのは、女性の髪問題に詳しいヘアライター・佐藤友美(さとゆみ)さんと、人気ヘアサロンMINXのディレクター・八木花子(八木ちゃん)さん。

今回は40代の読者をモデルに、横顔意識の「まとめ髪美人」になるコツを教えてもらいました。


美人に見えるまとめ髪

差がつきやすい横顔意識のまとめ髪。おしゃれに見える人の違い



さとゆみ:今日はまとめ髪をキレイに見せるコツについていきましょう。ただ、クリップでまとめるだけなのに、おしゃれに見える人と、そうじゃない人、どこに差が出るのでしょう。

八木ちゃん:一番のポイントは、横顔ですよね。まとめ髪のときは、横から見たときのシルエットや毛流れがキレイだと、断然おしゃれに見えます。正面の顔は1つですが、横顔は左右で2つありますしね。

さとゆみ:たしかに、横顔ってなかなか自分でチェックできていない。

八木ちゃん:だから、差がつくんだと思います。今日は横顔美人のコツをお伝えしますね。

●横顔美人を叶えるアレンジのポイント




肩につくくらいの長さがあれば、クリップひとつで簡単にまとまる

八木ちゃん:最初にやってほしいのが、全体にワックスをなじませること。素髪のまま、まとめようとする人が多いのですが、そうすると、ぱらぱらと毛が落ちてきやすくなります。ワックスをつけておくだけでまとまりがよくなりますし、崩れてくることも少なくなりますよ。


手のひらでしっかりワックスをのばしたら、全体にそのワックスをなじませる

さとゆみ:直毛の人だったら、少しアイロンで巻いてクセをつけてからワックスをなじませるといいかもしれないですね。

八木ちゃん:次に、襟足の毛をきゅっとねじりあげます。このとき、あまりたるませずにテンションをかけてねじるのがポイントです。


ねじりあげた毛束をクリップでとめる。髪の量に合うクリップを使って

さとゆみ:襟足がもたつかないようにするのが大事ですね。

八木ちゃん:そのあと、クリップが動かないようにおさえつつ、後頭部の毛を引き出します。


指先で後頭部の毛を引き出して高さを出す

八木ちゃん:この一手間で、横顔が美しく見えるようになります。これはハーフアップやひとつ結びのときも、必ずやってほしいテクニックです。さらに、襟足に落ちてくる毛があったら、それをピンでおさえるのも忘れずに。襟足がたるみすぎていると、だらしなく見えるので、チェックしましょう。

●顔まわりの毛にもうひと手間!グッと若々しい印象に



八木ちゃん:最後に、顔まわりに落ちている毛に、再度ワックスをつけます。

さとゆみ:たしかに、この毛にワックスをつけると、疲れ毛ではなく、ちゃんと意図して出している後れ毛に見えるんですよね。


指先にワックスをのばし、後れ毛をなぞるようにワックスをつける

八木ちゃん:これで横顔美人ヘアの完成です。

完成。頭の頭の形もキレイに見える!

さとゆみ:たしかに後れ毛も色っぽく見えるし、後頭部にボリュームが出て若々しさもありますね。まとめ髪のときは、正面をチェックするだけではなく、横顔を意識するのが大事なんですね。

八木ちゃん:ほんの少し意識するだけで、仕上がりに差が出ますから、ぜひ試してみてください。

<撮影/林絋輝 モデル/木庭弥生 取材・文/佐藤友美>

●教えてくれた人
【佐藤友美さん】



1976年北海道知床半島生まれ。日本初のヘアライター&エディター。「美容師以上に髪の見せ方を知っている」とプロも認める存在。歯切れのいい解説で、テレビ、ラジオ番組などで活躍。著書に『女の運命は髪で変わる
』(サンマーク出版)、『髪のこと、これで、ぜんぶ。
』(かんき出版)

【八木花子さん】



1979年静岡県藤枝市生まれ。人気ヘアサロンMINX銀座店
の美容師。自宅での手入れが簡単で、個性を引き出すヘアスタイルが得意。悩める大人女性へのアドバイスや提案が適切で、MINXの中でも絶大な人気を誇る。国内外セミナー、TV出演、アート雑誌の連載等活躍は多岐に渡る。