降格の危機にあるメッシーナがレーガ・カルチョ会長でACミラン副会長ガリアーニの逆鱗に触れた。発端は第35節メッシーナ対ACミラン戦前の18日、メッシーナ会長フランツァの「ミランの選手達はグランドに立っていられないだろう。チームも街も戦争の準備が出来ている」発言が原因。普段なら流される範囲のコメントも時期が悪すぎた。欧州CLバルセロナ戦を控えピリピリするガリアーニは「試合は戦争ではない。我々ミランはフランツァの経営するメッシーナのホテルには行かない」と怒りをぶちまけた。

シチリア島の玄関口メッシーナ。対戦相手はフランツァ会長の経営するホテル・チェーン「FRAMONグループ」の1つに前泊することが多いが、危険を避けたACミラン側はメッシーナではなく近郊の観光地タオルミーナでの前泊を選んだ。

結局3−1でACミランに惨敗したメッシーナはB降格が濃厚。本業のホテル経営では“ACミラン”という上客を逃し、クラブ経営ではイタリアサッカー界の大物を敵に回す最悪の展開。試合後、荒れ狂うサポーター達の怒りの矛先はACミランにではなく間違いなくメッシーナに向いていた。「戦争」発言が四面楚歌を招いたフランツァ会長率いるメッシーナ、次節は犬猿の仲レッジーナとの海峡ダービーが控えている。