カ一加藤水産(株)(TDB企業コード:010174863、資本金3000万円、北海道札幌市中央区北9条西20-1-18、代表加藤洋二氏)と、関係会社の(有)マルカ鈴木商店(TDB企業コード:226030968、資本金300万円、同所、代表加藤洋二氏)は、6月18日に札幌地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は佐々木潤弁護士(北海道札幌市中央区南1条西14、三木・佐々木法律事務所、電話011-261-6980)。

 債権届け出期間は9月4日までで、カ一加藤水産(株)の財産状況報告集会期日は9月25日午前10時。(有)マルカ鈴木商店の財産状況報告集会期日は同日午前10時15分。

 カ一加藤水産(株)は、1956年(昭和31年)創業、68年(昭和43年)2月に法人改組。札幌市中央卸売市場の水産物仲卸業者として、カニやイクラなどを主力に、エビやホタテなどの冷凍魚や、タラコ、鮭切り身などの水産加工品を取り扱い、2000年3月期の年売上高は約15億円を計上していた。

 しかし、その後は消費者の魚離れが進んだほか、カニやイクラなどの価格が高騰したことから需要が減少。2019年3月期の年売上高は5億円ほどにまでダウンしていた。こうしたなか、2019年8月頃には水産物仲卸業から水産物の小売りを主体に業態を変更し、販管費の削減などに努め立て直しを図っていたものの、新型コロナウイルスの感染拡大から一般顧客や飲食店、旅館などへの売り上げが急減。2020年3月期の年売上高は約2億円にまでダウン、先行きの見通しが立たず5月25日までに事業を停止していた。

 (有)マルカ鈴木商店は、1989年(平成1年)5月に設立。カ一加藤水産(株)から仕入れた水産物を一般顧客向けに販売、ネット通販なども手がけていたが同社に連鎖した。

 負債はカ一加藤水産(株)が1億1228万円、(有)マルカ鈴木商店が約5379万円、2社合計で約1億6607万円。

 北海道内の新型コロナウイルスの影響による倒産は、今回の2社を合わせて21社目となった。